ありきたりなテンプレ広告を脱却してCPA1,000円以下を目指せ
SAKIYOMIの場合、広告のCPAは良い時だと500~1,500円で取れます。かなり安く驚かれることが多いですが、この要因はシンプルで、クリエイティブ力にあります。
結局今は、各広告媒体で機械学習を取り入れているため、ターゲティング広告ではCPAの差はつきません。その上で、CPAが1,000円を切るようなクリエイティブは下記のような要素を踏まえています。
<CPA1000円を切るクリエイティブの6要素>
- 広告感がない(スキップされない)
- ありきたりなテンプレ/デザインではない
- 広告なのに見て楽しめる仕掛けがある(手を止めて読んでしまう)
- (SNS広告の場合)SNSの通常のコンテンツに馴染んでいる
- 思わず目に留まるキャッチコピーがある
- 思わず目が留まるデザインになっている
特にBtoB企業の広告はありきたりなものが多く、楽しめない(驚きがない)広告が多い印象があります。これは広告代理店や企業の担当者が、良いクリエイティブを生み出そうと、クリエイティブを量産した弊害だと思います。
「大量に作る過程で、ヒットするクリエイティブが生まれる」。このABテスト的考え方が当たり前になりすぎて、思考停止状態に陥り大量生産してしまっているのです。
しかし、時代は変化しており、広告の場合もコンテンツマーケティングと同様、本当に良いクリエイティブは大量生産の過程ではたどり着けないのです。一つひとつ考え抜いて作りこむのが、成功への最短の道のりです。ぜひ次ページの事例を参考に、自社の広告クリエイティブを見直してみてください。

セミナー/ホワイトペーパーで広告で回す時はショートLPという選択肢
SAKIYOMIで広告のCPAを下げるべく、あらゆるLPで仮説検証を行った結果、最も費用対効果が良いLPはショートLP(ファーストビューだけで完結するLP)でした。
要素モリモリのLPより、パパッと作ったLPの方がパフォーマンスが良いのは少し悲しいですが、この事実から目を背けてはいけません。今の時代「誰も読まない長文メールと同様、誰も要素の多いLPを読んでくれない」、そういった前提で作らなければいけません。超大作ができあがったと思っても無風に終わる可能性が高いのです。
特に広告は、その場で「他のコンテンツを楽しむ合間に出てくる+ユーザーとの初めての接点」になるもの。
そんな状況を考えると「見てもらえずにスキップされるのが当たり前」なのです。その前提に立って広告やLPの改善をすれば、すぐに成果が出ます。
<広告/LP:前提に持つべき考え方>
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初めての接点なので自社のことを知らない前提
→自社を知らなくても興味が持てる内容にするべき -
別の目的でコンテンツを見ている中に表示される前提
→広告感が強いと基本クリック率は下がる(スルーされる) -
(基本的には)その場限りの接点である
→CTAまで最短距離で! 余計な要素が増えるほどCVRは下がる

今回は定番施策の中から2つを紹介しました。次回も定番施策の中から別の施策を紹介する予定です。どうぞお楽しみに。
※本稿は『営業してない相手から“契約したい”と言わせる マーケティングの全施策60』(ブックダム刊)の一部を、著者の協力を得ながらMarkeZine向けに再編したものです。