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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

業界別SNSマーケティング戦略━━具体的なTipsで学ぶ成功のヒント

UGCが生まれやすい食品業界、だからこそ。「食べたい」「美味しかった」の声を増やすSNS設計とは?

投稿例(2)モーメント・トレンドあやかり型

 このパターンは、SNS上で話題になっているトレンドや「〇〇の日」などのモーメントに乗じてUGCを創出する手法です。盛り上がっている話題に便乗して投稿することで、普段はあまり投稿をしないユーザーにも、「今日はみんなが投稿しているから自分も……」と促すきっかけになり、UGCが発生しやすくなります。

 また、モーメントに関連する投稿はタイムライン上でも注目されやすく、拡散性も高まります。各プラットフォーム内の「トレンド欄」を確認したり、X社が公開しているモーメントカレンダーを活用したりして、話題性のあるテーマと自社商品の特徴が合致するモーメントやトレンドを見つけましょう。

投稿例(3)対立構造型の投稿

 このパターンは、「どちらが好き?」「どっち派?」といった二択や意見の分かれるテーマを提示し、ユーザーのこだわりを投稿してもらう手法です。

 特に「○○派」「△△VS□□」といった構造は、SNS上でも日常的に親しまれているフォーマットであり、気軽に参加しやすく、かつテンションの高いUGCを生み出しやすいと言えます。

 この手法を活用した事例として、ホットリンクのご支援先である「やまや」様がInstagramで行った投稿を紹介します。同ブランドは、自社の人気商品である「もつ鍋」の投稿で、「〆(しめ)はちゃんぽん麺派? ごはん派?」という問いかけを行いました。

画像を説明するテキストなくても可
実際の投稿より

 この投稿では、あえて文字ではなく、ラーメンの絵文字とごはんの絵文字だけを使って投票を呼びかけ、ユーザーが気軽にコメントできることを重視しました。絵文字だけで参加するユーザーが多数現れた一方で、熱量の高いファンからは「🍜一択です」「雑炊が好きです」などのテキスト付きUGCも生まれました。

 このように、ユーザーの「言いたい」「語りたい」気持ちを引き出す設計にすることで、UGCが生まれやすくなります。また、コメント欄に多くの反応が集まると、プラットフォーム内でその投稿の評価が高まり、リーチ拡大にもつながります。

 Xであれば、いいね・リポストでリアクションを促すことも可能で、人気商品同士の比較や、日常的に話題になりやすいテーマを選ぶことで、より多くのユーザーの参加が期待できます

投稿例(4)カテゴリー拡張型の投稿

 このパターンは、自社商品の枠にとらわれず、より広いカテゴリーで問いかけることで、UGCの母数を広げる手法です。たとえば、Aという定食屋のアカウントで実施する場合、「Aのメニューで好きな揚げ物は?」と投げかけるのではなく、「あなたの好きな揚げ物は?」と、より広い文脈で問いかけることを指します。

 Xであれば、「このポストを見た人は~」という言い回しは、おなじみのフレーズです。ユーザーが既に親しんでいる投稿形式であることも、参加しやすさを後押しします。ブランドや商品の知名度に関わらず、ユーザーが参加しやすくなるため、普段リーチできていない層からの投稿も期待できます。また、「投稿してほしいこと」への誘導が広告感なく行えるため、自然な形で自社商品の言及を促せるのも、この手法の強みです。

次のページ
投稿例(5)素材提供・大喜利型の投稿

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この記事の著者

小玉 梨花(コダマ リカ)

株式会社ホットリンク
ソーシャルメディアマーケティング本部 ソーシャルメディアマーケティング3部 部長

2023年2月にホットリンクへ入社。前職の広告代理店では、プロデューサー/コミュニティマネージャーとして、イベント制作や運営、SNS関連の業務を担当。現在は食品・飲食業界のSNSコンサルティングに多く携わる...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/05/27 08:00 https://markezine.jp/article/detail/48995

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