Criteoが「For the Love of Commerce」を新タグラインとするブランド戦略を発表した。融合や協業、そして消費者との深いつながりによって特徴づけられるコマースの新時代において、AIを活用したコマース体験を、メディアの枠を超えて再構築するというビジョンを示すものだ。

同社は20年にわたりブランド、代理店、小売業者およびメディアオーナーを消費者と結ぶAIを活用した広告ソリューションの開発を通じて、コマースエコシステムの形成に貢献してきた。新しいタグラインは、コマースは単なる実用性を超えて進化し、有意義でつながりのある体験を育む必要があるという同社の信念を体現している。
最高マーケティング責任者のブレンダン・マッカーシー氏は「私たちのコマース体験は、今やAIによって完全に形作られています。買い物に使うツールから、新しい商品やサービスの発見を導くクリエイティブまで、あらゆる面でAIが関わっています。過去20年間、コマースエコシステムの構築において中心的な役割を果たしてきたCriteoは、未来に向けてAIを活用したコマース体験を形作り、改善していくという大きな責任を担っていると自負しています」と述べた。
同社の最新レポートによると、買い物客の76%がオンラインショッピングには驚きや喜びが欠けていると感じており、その多くがオンラインショッピング体験は刺激のない、または機能的なものだと述べている。これはコマースにおいて、単なる実用性を超えて、より豊かで意義のある体験を創造することが急務であることを示していると、同社は分析している。
同社は、世界規模の事業展開、独自のコマースデータ、エコシステム全体を網羅するインテグレーション、高度なAIテクノロジーを駆使し、コマースの次世代を形創る上でユニークな立場にある。
4年前に「The Future is Wide Open」というタグラインを導入していたが、事業の成長とともに現在のポジションやこれから目指すものに対して物足りないと感じるようになったという。「Open, Together, Impactful」という3つの価値を指針とし、The Marketing Practiceとの協業を通じて作成された新しいタグラインには、コマースのパワーと可能性を信じる同社の姿勢が反映されている。
新しいタグラインの誕生を記念し、同社はカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルに加え、世界各市場でクリエイティブキャンペーンを展開する。カンヌではオレンジ色のハート形熱気球がショッピングカートを吊っている看板をクロワゼット通りに展示するほか、地元のカフェ、ベーカリー、ショップと提携した企画も実施する。キャンペーンはカンヌを起点に、ロンドン、ニューヨーク、東京といった主要都市における秋の業界イベントに合わせ、2025年末にかけて屋外広告として展開される予定だ。
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