韓国のゲーム開発大手KRAFTONは2025年6月24日、ADKグループに750億円(約7,103億ウォン)で戦略的投資を行うと発表した。
ADKホールディングスも同日、グローバルIP企業のKRAFTONから資本参加を受けることを発表した。同社グループが推進するファングロース戦略とそのグローバル展開を加速することが目的で、1月に発表した米国STAGWELLとの協業に続く戦略的パートナーシップとなる。
ADKグループは2017年11月にベインキャピタル関連会社のBCJ-31が株主となり、2018年に非上場化。2019年に「アサツーディ・ケイ」から現社名に変更し、ホールディングス体制に移行している。
一方、KRAFTONは2007年3月設立のビデオゲーム開発企業。「PUBG:BATTLEGROUNDS」などのグローバルIP事業を展開し、独自のクリエイティビティを持つ制作スタジオとしてゲーム開発事業を手がけている。
今回の資本参加により、ADKホールディングスの株式を保有するBCJ-31の筆頭株主が、ベインキャピタル・ジャパンが投資助言を行う投資ファンドからKRAFTONに移行する。ただし、ADKホールディングス、ベインキャピタル、KRAFTONの三社は、ベインキャピタルが今後も出資を継続し、引き続き経営支援を行うことで協議を進めているという。
両社は今回のパートナーシップを通じ、ADKグループの広告・マーケティング事業やアニメ・コンテンツ事業と、KRAFTONのグローバルIPやネットワーク、テクノロジーを活用した相乗効果を目指す。特にADKのアニメーション企画・制作能力とKRAFTONのグローバルなゲーム開発・運営経験を結びつけることで、新しい付加価値を共同で創出していく方針だ。
KRAFTONのキム・チャンハン代表は「ADKは日本のコンテンツ産業全般に対する深い理解を基に、アニメーションの企画・制作から広告・マーケティング、メディア運営に至るまで、高い専門性と実行能力を備えたパートナーだ」とし、「ゲームとアニメーション間の多様な接点を継続的に発掘し、両社の強みを組織的に結合してグローバルコンテンツ事業の新たな機会をともに作っていきたい」と述べた。
ADKグループCEOの大山俊哉氏は「KRAFTONとの戦略的パートナーシップにより、日本市場やグローバルコンテンツ市場での創造的な挑戦と成長が期待できる」とコメントしている。
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