電通は、世界20の国・地域を対象とした「ジャパンブランド調査2025」の結果を発表した。同調査は観光、食、地方創生、日本製品、ライフスタイルや価値観といった設問で実施された。以下、一部内容を紹介する。
「再訪したい国」日本が52.7%で1位に
まず、観光目的で「再び訪れたい国」として、日本は52.7%の支持を集め1位となった。2位の韓国(20.0%)や米国(16.6%)を大きく上回る結果だった。

地域別で見るとアジア、北米、オーストラリア各地で高い人気を示し、円安よりも日本ならではの体験やプロダクトへの評価が高かった。


訪日体験ニーズは「和食」「自然景勝地」「桜」が中心
次に、今後の訪日時に期待する体験では「和食(56.4%)」「自然景勝地(45.3%)」「四季の体験(39.3%)」などが上位となった。

また、日本らしさを象徴するものとしては「寿司(42.2%)」「桜(42.0%)」「富士山(41.0%)」が多く挙げられた。

体験ニーズや象徴となるものには文化圏・世代ごとの違いも出ており、Z世代では「マンガ・アニメ」志向も見られた。

消費活動では「寿司」や「スキンケア」、定番のお土産に注目
続いて、訪日客の消費傾向を調べると、「コンビニの買物(32.9%)」が「ドラッグストア(24.1%)」を上回る結果に。購入希望商品は、コンビニでは「寿司」や「アイスクリーム」、ドラッグストアでは「スキンケア」や「メイクアップ」が人気。お土産としては「和菓子」「チョコレート菓子」「工芸品」が上位を占めた。

地方訪問は満足度・再訪意向ともに高い
また、都道府県別の認知度・訪問意向においては、東京都、北海道、大阪府、京都府が上位を占めた。一方で地方部単独の訪問経験者は少ないが、実際に訪れた場合の満足度(96.2%)と再訪意向(93.4%)はいずれも9割台と高かった。

訪日希望時期は桜シーズンに集中している一方で、紅葉など各国ごとに関心の分散傾向が見られた。

調査概要
対象:アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、サウジアラビア、インド、インドネシア、シンガポール、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、中国本土、香港、台湾、韓国
対象者:20~59歳の中間所得層男女
サンプル数:12,400
手法:インターネット調査
期間:2025年5月20日~6月22日
主体:電通/実施協力:ビデオリサーチ
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