ビオレの認知度・信頼性がBtoB事業にも活きてくる
MarkeZine:ビオレとしては、BtoB×BtoCで相乗効果が生まれるようなこともあるのでしょうか?
小林:それは大いにあると考えています。現に、ビオレの持つ認知度と信頼性がBtoB事業にも活きています。みなさんの生活になじんでいるブランドだからこそ、職場でも採用されやすいのです。
逆に、BtoBからBtoCへの還元もあります。導入企業の社員の方が「今度ゴルフでも使う」と言ってくださることもあり、お客様や使用機会が広がる好循環につながっています。
MarkeZine:BtoBならではの難しさを感じる部分もありますか?
小林:そうですね、顧客理解の部分で難しさを感じています。BtoC事業では、社内で蓄積しているファネルやシンジケートデータなどを分析したり、売れ行きや口コミを見たりして改善を進められます。一方BtoBの場合、社内でまだスキームが確立していないことに加えて、納品後の状況が把握しづらく、改善に向けたアクションへ繋げるのが難しいです。そのため、導入前のヒアリングで丁寧な情報収集を心掛けています。
ビオレの暑熱ケア事業を120億円規模に
MarkeZine:最後に、ビオレのBtoB事業について今後の展望をお聞かせください。
小林:今はまだ限られた企業様とのお付き合いに留まっていますが、2026年に営業フローを確立させ、2027年には2025年の10倍程度の売上を実現したいと考えています。現状は冷タオル全体の売り上げのうちBtoBの割合が2%のところ、15%まで引き上げるのが目標です。
目標達成に向けて、製品の改良はもちろん、ホームページのコンテンツ拡充や営業チャネルの多様化を進め、新規顧客の開拓を図っていきます。
また、冷タオル以外にも、ハンドソープや日焼け止めなど、既存の製品ラインアップを活かした新たなBtoB事業の可能性はまだまだあると考えています。イベントやキャンペーンでのノベルティとしても活用いただけるので、異業種との連携も進めていきたいですね。
ブランド全体では暑熱ケア事業120億円規模を目指しており、その達成のためにはBtoB事業のスキーム確立が不可欠です。働くみなさまのお役に立てる商品・サービスの探求を続け、より多くの面で社会に貢献できるブランドとして成長していきます。