2025年9月17日、博報堂はAIによるCX領域のプロセス変革を支援するワークプレイス「CX AI STUDIO」の提供開始を発表した。
同サービスは、同社独自の「生活者発想」とプラニングノウハウを組み込んだエージェントAIと、従業員が共創することで、従業員の体験価値(EX)向上を起点に、顧客発想・接点の統合化・データ連携を通して顧客体験価値(CX)を高め、ブランドの持続的成長を支援することを目的としている。

近年、企業の事業開発やマーケティング、営業、カスタマーサービス部門は、顧客体験向上にあたり「顧客が本当に求める体験を企画できない」「部門が分断され一貫した顧客アプローチが難しい」「保有する顧客データを施策に十分活かせない」といった共通課題に直面している。これらの課題は、ブランドと顧客間の溝を生み出し、事業成長の障壁となっている。
「CX AI STUDIO」は、こうした課題を解決するため「AIチームメイト」と一緒に働くための共通ワークプレイスである。同サービスには、生活者インサイトの発見や共感ストーリー作成を担当する「発想エージェントAI」、バーチャル接客を行う「顧客体験AI」など、領域別の専門家AIが複数用意されている。担当者は、シンプルなUI上で専門家AIと対話や会議を行い、アイデアの創出や具体的アウトプットの生成を進めることができる。


また、事業開発、マーケティング、セールス、カスタマーサクセス/CRMなど各部門が、共通の顧客像を共有した上で業務を推進できるため、部門横断で一貫した顧客体験構築が可能となる。データ連携では、博報堂の独自生活者データと、企業が保有するCDPやSFA等の顧客データを連携できる。
加えて、クライアント企業の状況に合わせ「ヒト(博報堂プロフェッショナル)」と「AI」によるワンチーム体制で、プロジェクトをサポートするとしている。
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