※顧客情報の収集および活用については、LINE公式アカウントを友だち追加しているユーザーより個人情報の利用に対して同意を得た上で利用をしています
顧客の大多数は20代前半、電話・メールでのコミュニケーションには限界が
MarkeZine:本日は、EFのLINE公式アカウントの活用についてうかがいます。はじめに、EFの事業概要について教えてください。
山本:私たちは、留学支援を行う日本の法人とは珍しい業態として、世界50都市以上で直営の語学学校を運営しています。統一された高い教育品質のもと安心・安全な留学環境を提供しており、留学カウンセリングから出発準備、現地での滞在サポート、帰国後のキャリア形成支援まで、ワンストップサービスで留学生をサポートしている点が特徴です。日本から海外への留学、海外から日本での留学、いずれもサポートしています。
CRM&Customer Engagementマネージャー 山本 亮一氏
MarkeZine:今回、LINE公式アカウントを開設したのは、EF内のどのような事業でしょうか?
山本:日本から海外へ留学する方に向けたコミュニケーションチャネルとして、LINE公式アカウントを開設しました。前提情報として、留学に至るまでのカスタマージャーニーを簡単にご紹介すると、お客様との第一の接点はインターネット、ソーシャルメディアであることが多いです。主にソーシャルメディアを通じて留学に関する情報を発信しており、潜在的な留学希望者との接点を創出しています。
そこから資料請求、カウンセリング予約、説明会をはじめとするイベント参加、見積もり依頼へと進んでいく中で、お客様のニーズに合った最適なプログラムをご提案しています。
MarkeZine:なるほど、1to1のコミュニケーションが肝となりそうですね。では、LINE公式アカウントの導入に至った理由を教えてください。
山本:LINEに着目したのは、若年層をはじめ幅広い年代の方々で「毎日必ず見るツール」として定着しているからです。
従来、お問い合わせをいただいた方への対応は電話とメールが中心でした。資料請求後に電話で詳細なヒアリングを行い、最適なプランやタイミングを提案するという流れです。しかし、近年の電話離れに加え、お客様の大半を占める20代前半の方々はメールを見る習慣もあまりありません。資料をお送りしてもなかなか連絡が取れないという状況に課題を感じていました。
LINE導入の必須要件は「Salesforceとの連携」
MarkeZine:たしかに、若年層は特に電話もメールも使用する習慣がない方が多いですよね。
山本:ええ、そこでLINE公式アカウントを開設し、ソーシャルメディアで興味を持ってくださったお客様を、1対1でお話しできる状態まで効果的にナーチャリングしていくことを目指しました。
当社では、グローバル共通でSalesforceを基盤システムとして利用しています。そのため、LINE公式アカウントの活用にあたっては「LINEとSalesforceの連携」が必須要件としてありました。そうした理由から、(LINEヤフー社が認定する「LINEヤフーPartner Program」において、2025年度の「Technology Partner」のコミュニケーション部門に認定され)LINEとSalesforceのデータ連携に強みを持つクレッシェンドラボ社をパートナーとして選定し、同社の「MAAC(マーク)」を導入することにしました。
MarkeZine:「MAAC」とは、どのようなソリューションなのでしょうか?
猪股:MAACは、LINE公式アカウントに強いマルチチャネルマーケティングオートメーションです。特徴は、短期の売上と長期のLTVを同時に実現できることと、SMSとメールにも対応できること。データとAIで、買う確率が高い顧客を自動で特定しアプローチできるほか、ノイズ扱いされないためのパーソナライズコミュニケーションによって長期的な顧客育成も図ることができます。
LINEを活用した高度なパーソナライズを実現したい方におすすめ!
クレッシェンドラボのMAAC(マーク)は、SMSとメールにも対応できるLINEに強いマルチチャネルマーケティングオートメーションです。データとAIで、買う確率が高い顧客を特定し自動アプローチ。ノイズ扱いされないためのパーソナライズコミュニケーションによって長期的な顧客育成も実現。短期の売上と長期のLTVを同時に実現します。まずはLINEパーソナライズの実践資料をご覧ください。
LINE×Salesforceにより「細やかなセグメント配信~顧客データの収集」まで実現
MarkeZine:MAACを活用し、LINEでどのようなコミュニケーション施策を展開されてきたのでしょうか?
山本:Salesforceで登録している「希望する留学先」「年齢」などの顧客データに応じてタグを設定し、細かなセグメント配信を行っています。同じ内容の一斉配信ではなく、一人ひとりのお客様にパーソナライズすることで、ブロック率を抑制し反応率向上を図ることが可能です。さらに、Salesforce内の契約状況と同期させることで、「既に申し込み済みの方」には検討が浅い段階の方と同じ情報を送らないといった制御もできています。
また、LINEではお客様の情報収集も効率的に行うことができます。具体的には、LINE公式アカウントのトークルーム内でカルーセル形式のアンケート機能を構築。お客様が負担なく「興味のある国」や「年齢層」を回答し、LINEおよびSalesforceに顧客データとして登録できる仕組みにしています。たとえば、10ヵ国の留学先選択では、写真を並べてクリックしていただくだけで簡単に回答を取得可能です。Webのアンケートフォームで同様のアンケートを実施しても高い回答率は見込めなかったのですが、LINEの手軽さが大きな利点となっています。
猪股:LINEを「情報発信のためのチャネル」だけでなく「顧客データの収集」にも活用されている点が、EF様のLINE活用の大きなポイントです。LINE活用の効果を最大限にするためには、その両軸で考えていくことが重要だと考えています。
開封率・反応率が従来手法の数倍に!LINE活用の成果
MarkeZine:LINE公式アカウントの運用を開始してから、どのような効果や成果、変化が出ていますか?
山本:まずはメッセージの開封率についてですが、全体配信時の開封率は30~40%台でしたが、セグメント配信をすることで倍以上まで向上しました。これは従来のEDM(メール)と比較しても約3倍にあたる成果です。さらに、興味関心に合わせた情報を届けることで、開封率が通常の8~9倍に、クリック数は倍以上に到達することもあるなど、高い反応率を獲得できています。
加えて、配信品質の向上とブロック率の抑制も実現できています。渡航先と年齢層を絞り込んだ結果、たとえば「オーストラリアの海外進学」というニッチな内容のメッセージでも高い反応率を獲得し、最終的な契約率まで向上しています。
そして、LINEではお客様がご自身のタイミングやペースでコミュニケーションできるため、特に若年層からの返答率が大幅に増加しました。LINEは留学前から留学後まで継続的につながりを持てるチャネルだと実感しています。
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日本での成功をモデルケースに、アジア圏の他チャネルにも応用していく
MarkeZine:クレッシェンド・ラボは、EFの取り組みの成功要因はどこにあると考えますか?
猪股:まず、EF様にはグローバル技術チームが配置されており、導入検討段階から高度な技術的議論が可能でした。一般的に、マーケティング部門は「こういうメッセージを送りたい」「お客様にこう感じてもらいたい」という要望は明確ですが、「どこにどのデータを格納すべきか」という技術レイヤーまで分解できるケースは稀です。
EF様では、Salesforceを全顧客データの中心に据える戦略のもと、LINEで取得する行動データやチャット履歴をどこにどのような形で格納するかという技術的要件まで言語化されていたため、ハイレベルな仕組みを短期間で整えることができました。
山本:実は、日本での成功をモデルケースとして、台湾のLINE、韓国のカカオトーク、中国のWeChatなど、アジア圏の他チャネルへも応用できる仕組み作りを当初から意識していました。単に日本でワークすれば良いという短期的視点ではなく、グローバル展開に向けた戦略的アプローチも今回の成功要因の一つだと考えています。
今後はLINEミニアプリの活用も視野に。より長期的な関係性構築を目指して
MarkeZine:最後に、今後の展望をお聞かせください。EFは海外留学を推進するブランドとして、今後のLINEをどのように活用していくことを考えていますか?
山本:第一には、長期にわたる顧客関係の構築により力を入れていきたいです。現在のLINE活用はマーケティングからセールスまでの活用にとどまっていますが、留学から帰国した後もEFファンとして継続的にLINEでつながっていただくことを目指しています。留学前の検討期間から、留学中、帰国後まで一貫してサポートするチャネルとして、今以上に発展させていきたいです。

そして、LINEミニアプリによるシームレスな体験提供にも期待しています。現在の課題として、ホームページ、自社ツール、LINEからの情報連携にタイムラグや情報格差が生じていることが挙げられます。この解決策として検討しているのが、LINEミニアプリの活用です。資料閲覧、渡航先動画視聴、体験談閲覧などを外部サイトへ飛ばすことなくLINE内で完結させる仕組みを構築することで、LINE ID(LINEのユーザーID)と顧客IDをほぼ合致させ、情報のタイムラグを解消する構想を描いています。
MarkeZine:EFの展望に対して、クレッシェンドラボはどのように支援していきますか?
猪股:LINEを単なる配信ツールから「顧客データの収集装置」へ、さらに発展させていけたらと考えています。多くの企業様はLINEを「(情報の)発射台」「高いリーチ率でメッセージを配信できるツール」と捉えがちです。たしかにLINEのリーチ率の高さは大きな特徴ですが、今回のEF様の事例では、それ以上に顧客情報を効率的に収集する「装置」としての機能を最大限に活用されています。
そうして収集した顧客データを活用し、LTVを最大化させていく――EF様が蓄積されている豊富な顧客接点データと、私たちの技術を組み合わせることで、より長期的な顧客関係構築をサポートしていきたいです。
※顧客情報の収集および活用については、LINE公式アカウントを友だち追加しているユーザーより個人情報の利用に対して同意を得た上で利用をしています
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