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統括編集長インタビュー

サービス開始からわずか1年で月間3億PV確実
「pixiv」急成長のワケ


余計な機能はいらない

─ pixiv誕生の経緯を教えてください

 pixivの開発者はもともとイラストレーター志望でした。しかし、イラストレーターでは生活することができず、食べるためにプログラマーになったんです。彼が「イラストを投稿することでコミュニケーションがはかれるサイト」を作りたいと言い出したのです。(左写真:クルーク株式会社 代表取締役 片桐孝憲氏)

 アイデアを聞いた時は、特化したサービスは流行っていない、画像のjpegと写真のjpegはシステム上では判別できず、写真を投稿してくる人もいるかもしれない…など、いろいろな理由から反対したんです。ただ、どうしてもやりたいというので、まあ趣味であればいいか、というノリでスタートさせました。中身は開発者、インターフェイスは私という役割分担です。

─ そこから自然増でユーザーが増えていったのですか?

 そうですね。広告等は一切使っていないので自然増です。はじめに、有名なイラストレーターさんがはいってくれたのは大きいですね。そこから話題になった印象はあります。

─ スタートダッシュに成功した、大きな要因ですね。

 それ以外の要因としては、「余計な機能はつけない」というポリシーだと思います。

 例えば、pixivには日記機能がありません。「イラスト投稿サイト」というpixivの特徴を前面に出すためにも絵で語りあってほしい、という想いがあったからです。その結果、投稿したイラストをmixi、2ちゃんねるといった文字系のサイトで語るという現象がおき、結果的にpixivにユーザーが流れてきました。

 その他にも、あしあと機能をつけてくれという要望も多いのですが、対応予定はないですね。 「SNSなのに、コミュニケーション機能が少ない」とよく叩かれるのですが、余計な機能をつけるのであれば、いまの機能をブラッシュアップしていきたいです。余計な機能は本当にいらない(笑)。

─ 徹底してますね。機能的な面以外でユーザーを盛り上げるしかけをしていますか?

 例えば、6月25日~7月8日にマンガ作成ツール「ComicStudio」を販売するセルシスと共同で「pixiv 七夕祭り」をやりました。七夕関連のイラストを投稿してもらう企画です。ただし、こちらが提供する企画は最低限に留めています。運営側が押しつけるのではなく、 あくまで場を盛り上げてくれるユーザーをサポートするという考え方ですね。やはりCGMサービスの場合は、運営側だけの「エゴ」だと全然盛り上がらないので。

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狙うは海外展開

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/09/28 22:29 https://markezine.jp/article/detail/5268

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