Opera/Mozilla Firefox
Opera
ノルウェーが生んだIE、Mozilaに次ぐ“第3のブラウザ”がOperaだ。
90年代後半から軽量で高速な元祖タブブラウザとして評価も高い。現在の公式版はバージョン9.5だが、さらにスピードの向上などが図られた次期バージョン9.6のβテスト版も公開されている。

PC用タブブラウザとしては日本では国産IEコンポーネントブラウザの影に隠れてしまった感があるが、ケータイなどモバイルや組み込み市場でのシェアは高く、任天堂もDSやWiiで採用している。また携帯端末用フルブラウザ「Opera Mini」はAndroid版も開発が進められている。
HTMLレイアウトには独自エンジン「Presto」を搭載。CSS3を先行して実装したり、ACID3テストも早々にクリアするなど、ウェブ標準にも貪欲に取り組んでいる。
人柱精神が旺盛な人には、「Opera Desktop Team」で公開される開発版スナップショットもある。「ウェブブラウザOpera みんなで作るまとめページ」の「Weekly Build」から日本語の情報を入手できる。Opera Labsでは、ACID3をクリアしたビルドや、プレビュー版もダウンロードできる。
Mozilla Firefox
Mozilla Firefoxといえば源流はNCSA Mosaic直系という由緒正しき家柄。ウェブブラウザ界のサラブレッドといえるだろう。
1998年のオープンソース化後はなかなか成果が出ず、IEに水を空けられるばかりだったが、2004にようやくバージョン1.0で反撃開始。マイクロソフト嫌いのヨーロッパではIEより普及しているといわれる。2008年9月現在の最新版は3.0.1だ。

Firefoxの売りはなんといっても拡張性。アドオンの豊富さ、そのなかでもGreasemonkeyによるuserscriptプログラミングの自由度の高さには定評がある。テーマには、気分だけでもChromeを味わう「Chromifox」なんてのも。
HTMLレイアウトエンジンはGecko。ウェブ標準に高く準拠していることで知られる。次期バージョンのJavascriptエンジンには、Adobe由来のTamarinプロジェクトの成果を組み込んだ「TraceMonkey」が採用されることが話題だが、この成果は9月5日にリリースされた3.1 (Shiretoko)α2テスト版には搭載されなかった。怖いもの知らずの猛者は「nightly build」から試すことができる。