ツーステップマーケティングで、まずは無駄なく“見込み客”を手に入れる
では、初回購入に結びつけ、以後も末永く商品を購入し続けてもらうための第一歩は何か?答えは、「購入の一歩手前の“見込み客”を手に入れる」である。具体的には、“無料サンプル”や“低価格の有料キット”などで、本商品を購入する可能性の高い顧客群を手に入れるということである。

これには2つのメリットがある。
メリット1:“購入”というハードルを下げる効果がある
1つ目のメリットは、消費者に対し本商品の“購入”というハードルを“無料”や“低価格”を利用しぐっと低くすることで、購入のハードルを下げる効果がある点だ。また、広告だけでは伝えられない“商品のメリット”を伝えるチャンスが、劇的に増えることにもなる。
わかりやすい例として、恋愛にあてはめてみよう。
あまりしゃべったことのない相手に“付き合ってください”といくら誠意を込めて告白してもほとんどうまくいくことはない。まずは食事やデートに誘い、自分のキャラクターなり魅力を伝える時間を増やすことからはじめたほうがずっとうまくいきやすい。(一瞬で魅力を伝えられることができるような人もごく一部いるかもしれませんが…。)
メリット2:“優良な潜在顧客リスト”を獲得できる
2つ目のメリットは、間口を広くして得た“見込み客”は今後、広告コストをかける必要のない“優良な潜在顧客リスト”になる可能性があり、そのリストを獲得できる点だ。
見込み客とし、商品の魅力を十分に伝えた後には、本商品の顧客へとステップアップさせていくわけだが、当然全員がステップアップすることはない。
しかし、ステップアップしなかった顧客のうち全員が“試したけど本商品を買う気はまったくない”とは言いきれない。
これも恋愛と同じで、そもそも“デートに行ってもいいかな…”とは思ってもらえたわけだから、相性がまったく合わない、全然好きではない…ということはなく、たまたま今回は“まだ付き合うにまではいたらなかった”だけということも多いに考えられるわけである。
敗者復活のチャンスは何度でも
とはいえ恋愛は1対1の環境となるため、結論はすぐにでてしまうかもしれないが、ネット広告により獲得した見込み客の場合は、「『無料サンプル』を試すのを忘れていた」、「試して良いと思ったが購入することを忘れていた」、「まあまあ良いと思ったが買うにはあと一歩何かが欲しい」など、敗者復活の余地を大いに残していることが多い。
これらの顧客には、タイミングを変え、アピールするポイントを変え、あと一押しとなる価値をつけるなどにより、まさしく敗者復活戦を挑むことができる。つまり、“スパム”と思われない程度に、何度でもアクションができる。
こうして、まずは“見込み客”を集めることに重点を置くことで、お金がかさむばかりの広告出稿を行なったとしても、“優良な潜在顧客リスト”を得ることにつなげれば、十分に目的は果たせる。
次回は、このツーステップマーケティングによって得られた“見込み客”を、より多く購入客に引き上げるにはどうしたらよいかに主眼を置いて解説したいと思う。
