すると今度はたしかに鍵のページにつながったのですが、なんと広島県の鍵屋さんにつながってしまいました。私は千葉県に住んでいるので、鍵交換を依頼することはできません。
このようにいくらSEOやSEM対策を講じても、ユーザがすぐにサイトから逃げてしまったり、商売に結びつかなければ、広告を出したり、SEOを行って検索の上位をキープする意味がありません。
ではどうすればこういった問題を改善できるのか。具体的な策を紹介していきましょう。まずLPO対策は下記の4つに大きく分けることができます。
LPO対策は大きく分けてこの4つ
- ランディングページそのものを改善
- ランディングサイトのコンテンツを改善
- 目的への導線を引く
- クロージングハードルのクリア
4つ目のクロージングハードルは前編で説明したので、上の3項目をそれぞれ説明していきましょう。
ランディングページの改善
ひとつ目はランディングページそのものの改善です。先ほどのホームセンターのトップページにつながってしまった例では、ユーザは一度「鍵交換」というキーワードで検索してから、サイトへ入ってきたのに、また探さなくてはなりませんでした。これでは検索してきた人のほとんどは、面倒に感じてすぐにサイトから逃げていってしまうでしょう。
また検索キーワードとは関係のないページへ辿り着いてしまうこともよくあります。例えば薄型の液晶テレビを買いたい人が、必ずしも「液晶テレビ」というキーワードで検索してくるとは限りません。オリンピックの時期ならば、「オリンピック 見る」など、オリンピック関係のキーワード検索してくるかもしれません。
他のメーカーが「液晶テレビ」という言葉でしかヒットしない時に、もし「オリンピックを見るなら液晶大画面。今ならオリンピックキャンペーン開催中!」と広告を打っていたら、消費者の目に留まる可能性は高いはずです。このようにキーワードとページの一致性が非常に重要なのです。
また訪問者にとって、ページの意図が理解困難なケースもよくあります。クリックして辿り着いたのに、検索キーワードと関連性の低い内容のページが現れるのです。このような場合もユーザはすぐに帰ってしまうでしょう。
ランディングサイトコンテンツ
LPO対策の2つ目はサイトのコンテンツそのものの改善です。
例えば冒頭の話を引用すると、「鍵交換」と入力・検索したのに、ある防犯メーカーのサイトに入ると、そこにはプレスリリースや他のセキュリティ製品の情報、さらにはセミナー情報、会社概要、パートナー情報などありとあらゆる情報がぎっしり詰まっていました。これではすぐに鍵を探し出すことはできません。
「鍵」というキーワードで検索してきたユーザには、鍵の商品の情報を重点的に提供しなければなりません。必要な情報までスムーズに辿り着けなければ、「問い合わせ」や「資料請求」につながるターゲットを逃してしまっている可能性が高いでしょう。ニーズを持ってサイトに入ってきたユーザには、絞り込んだ情報のみを提供するようにしなければならないのです。
またサイトで扱っている言葉や表現が難しくてユーザの立場に立っていない場合もあります。Webマーケティングの業界でも「SEM」や「LPO」などのキーワードが頻繁に用いられており、私たちも気をつけなくてはならないのですが、こうした言葉は、わからない人はさっぱりわかりません。誰にでもわかるようなサイトづくりをする必要があります。
さらにいくらやさしい言葉を使っているサイトでも、画面中文字だらけだったら、サイトに入った瞬間に帰りたくなってしまうでしょう。これは外資系企業に多いケースなのですが、外資系企業の中には、英語版のWebページを単に日本語に直訳したようなサイトも多く、その場合には文字だらけのサイトになってしまっていることがあります。
ユーザに「読んでもたい」と本気で思っているのか疑わしいほど見づらいサイトもあるのです。
目的への導線
LPO対策の3つ目は「目的への導線を引く」です。
現在、LPOには以下の異なった2つの捉われ方をされています。
- 辿り着いたページそのままを指す狭義のLPO
- 最終的な目的に達するまでを指す広義のLPO
狭義のLPOは先ほど説明したサイトの見やすさなどを指しますが、現在のWebマーケティングにおいては広義の意味で使われることが多いです。というのも辿り着いたページが良くても、購入ページや問い合わせページまでの流れ、その後の問い合わせに対する対応がしっかりしていないと、成約という目標は達成できないのです。
悪い例を出しましょう。例えば大企業のサイトによくあるのですが、サイトがたくさんのページで構成されているため、ユーザが「自分が今、どこのページにいるかわからない」という状況になってしまうことがあります。そしてこの時に「戻る」ボタンをクリックして、戻ろうとしても、自分が辿ってきた元のページに戻れないのです。
これでは問い合わせにつながるユーザを逃してしまっている可能性が高いです。このようなサイトは、「ページ」→「問い合わせ」→「購入」という導線を上手に引くことができていないのです。
例えば一見、見やすくて良さそうなサイトでも、どのページに「問い合わせ」や「資料請求」のボタンがあるのか、目立たなくてわからないケースがあります。「月20件ある現在の問い合わせ件数を50件まで増やしたい」と会社で考えていても、「問い合わせ」ボタンがどこにあるのかわからなければ、目標達成は難しいでしょう。
この場合は…