「顧客の顔が見える」訴求をしてみませんか?
このワンストップ・ソリューションを行ううえで一番大切なことは、実は情報発信者と受信者が相互に理解し合っている関係作りと言われています。それは、CGMのようにユーザー同士が共通の趣味・興味に関する情報を発信し合い、それを通してお互いを理解するスキームとは根本的に異なっています。
例えば、発信者は受信者個人の基本的なプロフィール、趣味、職業、年収、家族構成、購入履歴などの情報を取得したうえで、いま何が必要なのか、何を欲しがっているのかを推測し、顧客の立場に立って情報を発信していきます。
同時に受信者は発信者のブランド価値を信頼し、そこからの情報を受け入れる姿勢を見せます。こういった相互理解がDRMの前提になっており、この状態を私たちは「顧客の顔が見える」と表現しているのです。
このように書くと、皆さんは「それ、データベース・マーケティングじゃない?」とか「CRMとはどこが違うの?」と思われるかもしれません。結論的に言うと、実はもう垣根はないのです。
DRMとは、最終的に「商品・サービスを売るために顧客とコミュニケーションを取る」ための、もっとも有効な戦略でしかありません。それを実践するための要素が、「顧客の背中を押してあげる」売り手の情熱と創造力であると言えるでしょう。
ダイレクトマーケティングの開祖レスター・ワンダーマンは、マーケティングで顧客の心を掴む(=「刺さる」)ためには、「主役は製品ではなく、消費者でなければならない」と言っています。
デジタル全盛の時代だからこそ、主役である消費者とダイレクトな関係を構築することが必要なのかもしれません。1年間を通して、そのための具体的な手法をお届けし、皆さんのマーケティング戦略に「決定的な一歩」を記すことができるように、お話ししていきたいと思います。