なぜ、セキュリティ対策でコンバージョン率が向上したのか?
トレンドマイクロの場合
同社では、個人向け製品「ウイルスバスター」のショッピングサイトを2004年3月に開設し、以来、コンバージョン率を向上させるため、あらゆることを試してきました。そして、2008年11月にベリサインのEV SSL証明書を導入し、利用を始めました。
「購入完了率に関しては、0.4%の向上が見られました。この数字を少ないと思われるかもしれませんが、これまであらゆるコンバージョン向上のための取り組みを行ってきて、もう上がらないかもしれないと思っていた上での数字なので、大きな意味があると評価しています。また、更新完了率に関しては、8.4%と大幅に向上しました」(トレンドマイクロの担当者)
Oisix(おいしっくす)の場合
有機野菜などの安全食材を宅配するオイシックスは、同社で販売する食品同様、ショッピングサイトでも第三者による審査を通して安全を確保するため、サイトの開設以来ベリサインのSSLサーバ証明書を利用していました。2008年11月には、ベリサインの EV SSL証明書を導入し、緑色のアドレスバーなどによりウェブサイトの安全をより分かりやすく示した結果、おためしセットの購入率が16%アップ、定期宅配サービス「おいしっくすくらぶ」の加入率も7%アップという成果を得ました。
「EV SSL証明書といえども、技術的には従来と同じSSLによる暗号化なので、大きな効果があるとは思っていませんでした。しかし、おためしセットの購入率は、アドレスバーが緑色になる組み合わせでアクセスした人が、そうでない人よりも16%も多くありました。「おいしっくすくらぶ」の加入率も7%向上し、これほどの効果があるとは驚きました」(オイシックス担当者)
「セキュリティの見える化」を
ネットで買い物をしない理由として、2割のエンドユーザーがセキュリティなどの心理的不安を挙げています。この心理的不安を解消させるためには、「セキュリティを見える化」することです。セキュリティを見える化した結果、コンバージョン率向上や売上増加につながります。
SEOやリスティング広告のコストに比べると、既にセキュリティ対策をとられているウェブサイトであれば「見えるセキュリティ対策」は非常に手軽に始められます。今後、「見えるセキュリティ対策」を採用する企業が増えてくるでしょう。