【事例】TRIAL GOでの実証実験では「視認率60%」を確認
両社技術の実効性を証明する取り組みとして、先進的なリテールDXを推進するトライアル(TRIAL GO)の店舗における実証事例が紹介された。検証では、店舗入口上部の大型LEDサイネージ付近にソニーのエッジAIデバイスとunerryのビーコンを設置し、広告の視認状況と通行者の属性を掛け合わせて分析を実施した。

実証結果は鮮烈であった。店舗前を通行した人のうち「約60%」が実際にサイネージを視認している事実が、明確な数値として裏付けられたのである。これまで推測の域を出なかった店頭メディアの影響力が、定量データとして実証された瞬間であった。出稿を検討するメーカー企業にとっても、強力な投資根拠となる。
さらに、時間帯ごとの視認者のライフスタイル傾向も可視化された。例えば「店舗近隣に居住し、遠方へ通勤している」セグメント層は、朝夕の通勤時間帯に集中して店舗前を通行し、サイネージを視認していることが判明した。
須磨氏は、「店前を通行している人の時間帯別のペルソナに合わせた配信を行うことで、より投資対効果の高いメディア運用が可能になる」と語る。勘や経験に頼らない、データドリブンな店頭プロモーション戦略が現実のものとなった。
顧客理解を深め、リテールメディアの投資対効果を最大化
エッジAIと人流データの融合は、単なる「視聴率測定」にとどまらない。最終的なゴールは、広告接触から店舗購買に至るフルファネルでの効果検証である。深山氏は、「サイネージへの複数回接触が最終的な購買にどう寄与したかというコンバージョン(CVR)まで追うことができる」と展望を明かす。
店頭サイネージの視聴データとPOS購買データを紐付けることで、どのクリエイティブが最も購買を動かしたかといったA/Bテストも容易になる。これによりリテールメディアは、認知獲得のための「マス広告」から、確かな投資対効果を追える「パフォーマンスメディア」へと変貌を遂げる。
今後は検証対象を店内に限らず、さまざまな生活動線上へと拡大していく構想もある。深山氏が「リアルデータをつなぐことで、生活者にとっても真に価値ある情報発信メディアをつくれる」と語るように、計測技術の進化は企業の投資効率化だけでなく、購買体験そのもののアップデートに直結している。
分断されていたリアル空間の顧客行動をつなぐこのソリューションは、リテールメディアの真価を解き放ち、これからのブランドマーケティングを強力に支えていくはずである。
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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)
デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。
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提供:ソニーマーケティング株式会社
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