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ビジネスマンのための必読オンラインマーケティング塾

第3回 サステナビリティ(持続可能性)をマネジメントする

“コスト”ではなく“ユーザーニーズ”との相関関係

 サステナビリティをキーワードとすると、従来のマーケティングにおいて重宝されてきたツールである、セグメンテーションやターゲティングといったものにも再考が必要になります。その前提にあるのは、先にも書いた従来のメディアを使ったマーケティングとWebでのマーケティングの施策実施期間の違いです。

 例えば、ある商品のプロモーションを目的としたメディア・バイイングを行う場合、売りたい商品に興味のありそうな人と各メディアを購読/視聴する人の相関関係を見ることで、期待する効果を得るためのマーケティング計画を立てることが可能になると思います。各メディアからの期待値をパーセントで示せれば、メディアの購読数/視聴数との掛け算で簡単に効果の予測値を計算できます。

 これに似たことをWebマーケティングでも行うことがあります。SEOやアドワーズなどのリスティング広告を使う場合です。その場合、各メディアの代わりに用いるのは検索キーワードそのもので、イメージとしては以下のような計算を行うことでマーケティング計画を立てたりします。

スライド1

 この場合、計画を実施するのにSEOを使うのか?リスティング広告を使うのか?によってコスト計画は大きく異なります。リスティング広告を使う場合は費用を支払っている期間だけしかマーケティング効果は見込めません。つまり、この場合、効果はコストと強い相関関係を持つと言えるわけです。

 一方、SEOの場合、周囲の環境の変化を考慮しなければ、いったん、ある程度の上位表示が確立されれば、その後はコストをかけずに効果を得続けることができます。もちろん、周囲の環境がまったく変わらないというのはありえません。実際には月あたりのキーワードの検索数(ユーザー要求)も、検索結果表示順位(競合サイトとの力関係)も変化するでしょうし、各キーワードあたりのコンバージョン率も変化するでしょう。

しかし、それでも検索数や表示順位、コンバージョン率が急激に減少することはなく、多くの場合、なだらかに減少していきますので、その傾向を把握して完全に効果が期待できなくなる前に新たなキーワード(=ユーザー要求)を見つけ、マーケティング効果全体の減少を食い止めることはさほどむずかしいことではないはずです。つまりSEOの場合、効果はコストと相関関係を持つのではなく、ユーザーニーズと相関関係を持つわけです。

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動的なセグメンテーションとターゲティング

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この記事の著者

棚橋 弘季(タナハシ ヒロキ)

芝浦工業大学工学部(建築学専攻)卒。マーケティング・リサーチ、Web開発等の仕事を経て2003年より株式会社ミツエーリンクスに。現在はWebを使ったマーケティングに関する企画や自社サービスの開発に従事。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/08/07 00:00 https://markezine.jp/article/detail/77

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