SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

ビジネスマンのための必読オンラインマーケティング塾

第3回 サステナビリティ(持続可能性)をマネジメントする

再び伊勢神宮へ

 常設化されたWebサイトを中心にマーケティングを考えるとプロセスマネジメントが重要になるということと、先の伊勢神宮において社殿が常設となった後、式年遷宮というプロセス・マネジメントが導入されたことの間には非常に強い類似性を感じます。変化する環境において、何かを変わることなく維持しようとすれば、日々の生活の中にどれだけプロセス・マネジメントを馴染ませることができるかが課題となってくるのでしょう。

 伊勢神宮では1300年続く式年遷宮とは別に、毎日朝夕の二度行われている天照大御神に神饌をお供えする「日別朝夕大御饌祭」が行われています。この毎日2回の行事は外宮の御祭神である豊受大御神が今から約1500年前に天照大御神のお食事をつかさどる神として丹波国から伊勢にお迎えされて以来、なんと1500年間、毎日欠かさず続けられているそうです。

 そうした行事が1000年以上続けられているということは、それは単に行事そのものがプロセス化されているというだけでなく、そのプロセスをまわし続けることが、先の企業のサステナビリティと同様に、経済、環境、社会の3つの側面で価値を認められていなくては継続することはできないはずです。

 実際、平成5年に行われた式年遷宮では327億円の経費がかかっており、次の平成25年の第62回式年遷宮の予算は550億円と試算されています。こうした莫大な経費をかけてまで1300年もの長い間維持されてきたわけですから、いかに式年遷宮という行事の価値が評価されているかがわかります。もちろん、それは単にコスト面だけの話ではなく、こうした行事を1300年の長きにわたり世代を超えて受け継いできた、持続可能性のマネジメント力には、企業のサステナビリティを考える際にも学ぶことが非常に多いのではないでしょうか?

次のページ
プロセス・マネジメントの重要性

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
ビジネスマンのための必読オンラインマーケティング塾連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

棚橋 弘季(タナハシ ヒロキ)

芝浦工業大学工学部(建築学専攻)卒。マーケティング・リサーチ、Web開発等の仕事を経て2003年より株式会社ミツエーリンクスに。現在はWebを使ったマーケティングに関する企画や自社サービスの開発に従事。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2006/08/07 00:00 https://markezine.jp/article/detail/77

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング