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動画マーケティング最前線(AD)

「New York Timesのウェブは満稿」
勝ち組サイトのオンライン動画活用事情

紙媒体の記事と相互に補完する動画コンテンツ

 また、雑誌と連動させた活用を行っている会社もある。オレンジページは、2008年12月にサイトをリニューアルしその際にブライトコーブを採用した「キッチンTV」という動画配信のコーナーを開始した。

キッチンTV
キッチンTV

 もともとは、雑誌の販促目的のWebサイトであったが、読者とのタッチポイントとしてインターネットでもコンテンツを充実させていこうという戦略のもと、動画配信も開始された。現在キッチンTVでは、料理のちょっとしたコツを10秒~30秒の短い時間で紹介している。

 「3分間クッキングのような形式で、3分の動画を公開していた時期もありましたが、Webの世界で3分はけっこう長く、すべては見られないということがわかったそうです。表現を模索する中で、動画だけに頼るのではなく、文章と写真があって、それを補完する意味合いで動画を使ったら非常に反響がよくなったそうです。たとえば、『砂糖何杯』や『醤油何cc』などの情報は文字で見た方がよく、『油170度で水を入れるとこうやって跳ねます』といった情報は動画のほうが有効です」

 このようにオレンジページでは動画を活用することで雑誌との連動が成功しているという。「続きは動画で」「詳しくは動画で」といったサイトへの誘導や、逆に「この動画の料理は記事で詳しく紹介しています」という相乗効果も得ているとのことだ。また、オレンジページでは、広告商品としてのビデオ配信も行っている。

 その一例である、サントリーの発泡酒「金麦」とタイアップした「金麦TV」は、発泡酒に合う料理を作って楽しむ様子をビデオで配信するコンテンツだ。オレンジページというブランドと、ライフスタイルを提案するタイプの動画コンテンツにより、タイアップ色の薄い広告に仕上がっている。広告主としては、TVほどの予算をかけなくても商品を訴求でき、オレンジページとしては雑誌の広告商品の差別化に成功したというわけだ。

海外の新聞・雑誌社は積極的に動画を活用

 一方、本社のBrightcoveでは、新聞や雑誌の顧客も多く、New York TimesやNews Week、TIMEなどそうそうたるメディア企業が採用している。新聞雑誌は広告収入の落ち込みが激しく、電子版に活路を見出すべく各社がWebサイトに注力している。

 「New York TimesのWebはうまくいっていて、広告も満稿のようです。もともと結構先進的な取り組みをされていて、ビデオだけが見られるポータルサイトも作っていて、たくさんのビデオがあり、CMも入ってそれとシンクロしたバナーも表示します。しかし、なかなかビデオを見にくる人はいなくて、当初予定していたトラフィックが達成できませんでした。そこで、ニュース記事のページに動画を配置することにしたのです。たとえば、オバマさんがスピーチした記事にそのスピーチの動画を貼るのです。スピーチの動画を探す人はあまりいませんが、記事を読む人やその記事を検索して知る人のほうが圧倒的に多いです。その記事の横にある動画なら、単独であるよりもトラフィックが伸びました。よく考えたら当たり前のことですが、動画のポータルよりも、ユーザーに馴染みやすく、特にニュースや雑誌のサイトでは有効です」

New York Timesでは動画を記事と連動させることでトラフィック増を実現している
New York Timesでは動画を記事と連動させることでトラフィック増を実現している

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企業サイトでも使われる動画配信

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

 就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・翻訳ツールなど...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2012/02/28 21:35 https://markezine.jp/article/detail/8338

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