2009年のネットマーケティング
世界的な金融危機「リーマン・ショック」から一年がたった今も、不況の出口はまだ見えてこない。各部門の予算削減が錦の御旗のようになる中で、ネットマーケティングに関わる担当者はどのように行動すべきなのだろうか。今回は、各社の関係記事を俯瞰的に整理しながら、その糸口を探ってみたい。
2009年のネットマーケティングは成長を続けることができるかどうか、この記事では、以下の4点が成長を左右するポイントになるだろうと述べている。
- ネット広告、ケータイ広告の指標確立
- 自社サイトの制作コストの費目は?
- 高まるクロスメディアの重要性
- 新しい広告手法や媒体の台頭
特に1番のネットの指標が確率されていない、というのはよく言われることだが、最近TechCrunchの記事でも、元CNETのCEOが「ごみに金を払った者はごみを得る」などやや強い調子でCPM(広告の表示回数(1000回)あたりの費用)の廃止を訴えたりしていた。業界のコンセンサス作りにはいまだ時間がかかりそうだ。
ネットマーケティング9つの手法
マーケティングの意志決定のためには、そもそも、インターネットで利用可能な手法として何が存在するのか、知る必要がある。この記事では、次の9つに分類した上で、個々の問題解決に拘泥するのではなく、戦略レベルから問題を考えることを提案している。
・ネットマーケ手法を9つに分類して周辺要素をまとめてみた(前編)
- ディスプレイ広告
- Eメールマーケティング
- クリック課金(PPC)広告
- ネットPR
- 検索エンジン最適化(SEO)
- アフィリエイトマーケティング
- ソーシャルメディアマーケティング(SMM)
- バイラルコンテンツキャンペーン
- コンバージョン率最適化(CRO)
予算とビジネス目標の組み合わせで考えるWebマーケティング
続く続編では、9つの手法を費用対効果やコストごとにランク分けしている区分表が興味深い。マーケティングチャンネルを3層に分け、それぞれ、ROI(費用対効果)、作業量、コストの平均を著者の「私見」ではあるがうまく整理している。
・予算・ビジネス目的別 9つのネットマーケ手法 選択チャート(後編)
組織が持っている強みを考慮して、ビジネス目標と予算ごとにどの手法が適しているかが、わかりやすい。たとえば、予算が多くあってブランド認知目的なら「ディスプレイ」、予算少なく売上目的なら「CRO(コンバージョン率最適化)」といった具合だ。
そして、こういったマーケティングの新たなチャンネルの一つとして、注目されているものに「行動ターゲティング広告」がある。