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本気で活用したい人へ!ゼロからわかるアクセス解析導入・運用完全ガイド

アクセス解析ツールが社内で活用されない理由
【リクルートのアクセス解析担当者が明かすノウハウ】


 本連載ではこれまで、アクセス解析の導入・活用・運用について書いてきました。今回は、アクセス解析を企業に導入する上である意味1番大切かつ難しい、アクセス解析ツールの活用を社内に浸透させる方法について解説していきます。特にある程度の規模の組織の中で、アクセス解析ツールうを活用していきたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください!【バックナンバー】

あなたの会社のアクセス解析ツールの活用レベルは?

 アクセス解析ツールの活用にはいくつかのレベルがあります。以下の三角形の図はそれぞれのレベルを表わしています。

 それぞれの項目の説明は次の通りとなります。

Lv1.アクセス解析ツールを導入したがほとんど見ていない

 アクセス解析ツールを導入したが、数字の意味および見ることの必要性を感じられない。

Lv2.ページビューやコンバージョン数などの数字を定期的に見ている

 サイトで見るべき数字(あるいは見た方がよいと思う数字)を定期的に閲覧している。しかし、その数値を見ているだけで、特に何か対策を行っているわけではない。

Lv3.アクセス解析ツールを活用して集客や導線の課題を見つけている

 集客施策ごとの集客数・直帰率・閲覧ページ数・滞在時間など、ページビューやコンバージョン数などを構成する指標を閲覧して、課題である集客や導線を見つけることができる。サイトの「弱点」をアクセス解析の数値を使って見つけることができる状態を指す。

Lv4.課題を元に改善策を考えて検証を行っている

 上記の課題となる対象ページに対して改善施策を考え、サイトに反映させその結果をアクセス解析ツールで確認している。改善施策を実現する環境が整っており、またその施策の評価方法も解っている。ただし、その効果に関しては改善策を実施してみないとわからない。

Lv5.アクセス解析ツールを活用し数字の最大化を行っている

 アクセス解析ツールで取得したデータを利用して、集客数あるいはコンバージョン数を最大化させる施策を、計画的かつ定期的に行っている。実施した施策を記録・蓄積し、過去の情報を元に未来の予測を立てることができる。複数の施策の相乗効果なども検討できるようになっている。目標はあくまでも数字を増やすことにある。

Lv6.アクセス解析ツールを活用した最適化を行っている

 集客数やコンバージョン数を最大化させるだけではなく、費用対効果を考えた最適化を行っている。コストと工数も鑑みた上での改善施策を行っている。またアクションの総量を増やすだけではなく、アクション量およびアクション先をコントロールできるようになる(売れない商品を売れるようにするための施策を考えられる)

Lv7.アクセス解析データ以外のデータも連携し最適化を行っている

 アクセス解析ツールで集計したデータ以外の情報、例えば売上情報や会員情報を連係し、総合的な可視化とセグメントに対する最適化を実現できている。特に最終コンバージョンがオフラインの場合はそのオフラインのデータも取り込み、サイトの効果を最大限に発揮できる施策を行っている。

Lv8.最適化プロセスの自動化を行っている

 最適化を自動的に行うためのデータマイニング・データ連係・仕組みを作成している。最適化ロジックは常に自動化されたことによって得られた工数を利用し、定期的に見直される。

 このように、8つのレベルに分けましたが皆さまの会社のレベルはどのくらいでしょうか。

 アクセス解析ツールの活用レベルをあげていくためには、「上がる意味」を提供して上げることが大切です。モチベーションを高めた上で、階段を上がりやすいような道具や仕組みを提供してあげましょう。このように書くだけだと簡単ですが、実際にこのレベルを事が簡単ではないことは、皆さまが1番ご存知かと思います。

 そこで、今回はレベルを上げることを妨げる阻害要因とその背景について説明をいたします。次回は実際にこの阻害要因をどのように取り除くか? という具体的な解決方法を紹介いたします。

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この記事の著者

小川 卓(オガワ タク)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンで勤務。2015年にフリーランスとなり、UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)に就任。フリーランスでは、コンサルティング、勉強会、執筆などで活躍している。主な著書は『...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/12/22 18:11 https://markezine.jp/article/detail/9197

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