広く、継続的にユーザーを獲得するために必要な配布パスと利用分析
ウィジェットの機能を配布し、広くユーザーに使ってもらうことがウィジェットの成功につながるのならば、最も神経を使うのが「配布パスづくり」だ。自社サイトやメルマガといった自社による配布は、既存の顧客層にはリーチできても、潜在層には届きにくい。そこでウィジェットプラットフォームや、ポータルサイト、各種の広告媒体などの外部のパスが必要になってくる。
例えば、FLO:Qではブログパーツの配布メニューとしてブログプロバイダーやブログパーツポータルと提携し、デスクトップウィジェットでは「VAIO」へのプリインストールによる配布を行っている。そうした外部を利用するのも、広く配布するための手段として有効というわけだ。
さらにWebサイトと同様、ウィジェットも取得したデータを活用することが「次」につながる重要なプロセスである。
利用者の性別や年齢といった属性、嗜好やライフスタイル、そして広告としての指標としてDL数はもちろん、起動数、露出数なども意識する。その際、自社サイトの既存顧客や自然来訪ユーザーとの違いまで見ることができれば、さらに効果的な改善が可能になるだろう。しかし、小堀氏は「すべてが必要なわけではなく、効果的と思われる一部だけでも継続的に計測することが重要」という。そして分析の例として、起動したウィジェットの相関関係からユーザーの嗜好を推し量る方法を示した。
最後に小堀氏は、「最終的な成功は、ユーザー間で自律的に広がる『バイラル効果』にあり、その実現に役立ててほしい」と結び、目標設定からコンテンツ制作、配布パス、そして効果測定からコンテンツへの反映に至るまでカバーできるFLO:Qのトータルソリューションを紹介した。