「アフィリエイト=質が悪い」わけではないと気づいた
コンバージョン時に属性データを取得できるようになったことで、ターゲットとする登録者の流入経路が明確に分かるようになった。分析を進めていくと、質が高いと思われていたリスティング広告のビッグワードでも、特定の時間帯では非ターゲット層ばかりが登録してきてしまうことや、曜日によって登録者の属性に一定のパターンがあることが明らかになってきた。
「今までは1週間トータルでしか分析できていませんでしたが、リアルタイムに分析することで、曜日や時間帯による評価もできるようになりました。『今日は獲得が多くて良かった。少なくてダメだった』ではなくて、曜日ごとに傾向を見て対策が打てるようになったのは収穫です」
一般的に「登録者の質が悪い」というレッテルを貼られ、人材紹介会社などが敬遠しがちなアフィリエイトについても、正しく評価できるようになった。typeの人材紹介では、ターゲットの流入元となるサイトとそうでないサイトを仕分け、非ターゲットを送客してくるサイトとの提携を停止。類似サイトとの新規提携も見送ることでアフィリエイトの質的改善に努めてきた。
人材業界ではリーマン・ショック以降、質が悪いと言われるアフィリエイトを真っ先に利用停止する企業が相次いだが、typeの人材紹介はアフィリエイトを評価。流れに逆らって利用を継続したという事実がある。
「サッカーに例えると、コンバージョンをゴールとするならば、その前にセンタリングを上げる人も居れば、センタリングにつながるパスを出す人、そもそもの攻撃の起点になる人も居るわけです。WebAntennaを導入して初めてコンバージョンに至るまでの流れがすべて見えるようになったのですが、コンバージョンに至らなくてもアフィリエイトサイトでtypeの人材紹介を初めて知った人や、コンバージョンの前に訪れたサイトがアフィリエイトサイトだったという人が意外なほど多かったのです」
下図のようにWebAntennaによって、ゴールに至るまでの流れが可視化できるようになった

転職を考える人は、すぐに行動に移るわけではない。姉妹サービスの転職情報サイト「@type」では、会員登録後すぐに応募する人の割合はさほどでもなく、半年程度まで期間を広げてようやく応募全体の6割を占めるようになるという。それを踏まえて考えれば、登録者も登録するまでの期間は相当長いはず。
「『あの時に見たサイトだよな』といつか思ってもらえるように、ニッチなサイトであっても少しでも網を広く張り巡らすためにアフィリエイトを活用しています」と福永氏は他社とは違う路線を選び、継続に決めた理由を明かす。
【参考情報】
人材紹介サイトの大手「typeの人材紹介」も採用した広告効果測定システム『WebAntenna』の詳細は、ビービット社サイトに掲載されています。興味のある方はぜひご覧ください。

