Q. 最近立ち上げているという、“C to C”サービスを紹介していただけますか?
直近で、「相談してみる!」と「えらべる家庭教師」というサービスを立ち上げました。どちらのサービスも、「個人に対して経済活動の機会と領域を広げるきっかけを作る」「個人に活力をもってもらう」「個人が社会を変えていく流れを作ってほしい」という概念のもと、生まれたサービスです。
いきなり話が大きくなりますが、“小さな政府/大きな政府論”や“官から民へ論”など、日本社会を活性化する上でさまざまな話題がありますが、やはり個人に“期待”という力がないと社会は変わらないと思います。また、活力ある個人がたくさんいる国というのは、大変魅力的であり、今後の日本の未来を明るくする大きな要素だと考えているので、その一助になりたいなと。
また、弊社は今まで“B to B to C”のモデルで事業展開をしてきましたが、大きな経済的変化が起こり得る昨今、“C to C”もしくは“to C”のサービスを展開することで事業ポートフォリオを強化する必要があると考えた結果でもあります。
「相談してみる!」は、OB訪問のインフラを提供するサービスです。OB訪問は、新卒学生の就職活動時によく行われるものですが、就職先として考えている企業に勤めている人や、その企業のことをよく知る人に就職相談をするというのは、新卒だけでなく社会人にも同様のニーズがあるはずです。社会人のOB訪問があまり行われないのは、新卒の就職活動は誰にでも相談できる公認のイベントですが、中途の転職活動は誰彼と相談できない非公認のイベントだからだと思います。
弊社は、年間20~25万人の方々が個人情報を登録して求職活動を行う求人情報サービスを持っています。「相談してみる!」では、そういった求職者の方々に対して、他人に相談できる環境と、他人から相談を受ける環境を提供したいと考えています。

「えらべる家庭教師」は、家庭教師に教えてほしい考えている小中高生やその親御さんと、家庭教師をしたいと考えている大学生などが、仲介会社などを介さずに直接マッチングできるサービスです。双方が希望条件で検索できます。また、生徒側のユーザーには、専門の家庭教師会社や塾で学びたい(学ばせたい)というニーズもあるので、主要な家庭教師会社や塾を比較選択して資料請求などができる機能も付加したサービスとなっています。
両サービス共に、弊社の既存サービスのユーザーだけではなく、世間に対して広くユーザーを募っています。人生の上で非常に大事な求職活動や勉学をサポートする活動に参加することで、“誰でも人のために意義ある経済活動が簡単にできるんだ”ということを感じてもらえれば良いなと考えています。

Q. 既存サービスのもつ資産を有効活用した新サービスだと思いますが、これは事業開始当初からここまでの拡張性を考えて事業設計されたのでしょうか?
事業開始当初から、具体的に「相談してみる!」や「えらべる家庭教師」のサービスをイメージして、求人情報サイトを作った訳ではありませんが、展開しようとするサービスサイトが“持つことになるであろう資産”は意識して作ります。
「事業展開フェーズを考える」という話かもしれませんが、例えば求人情報サイトの場合、展開していく中で、
- 求人企業情報
- 求人情報
- 求職者情報
といった資産を保有することになります。その資産ごとにどういったサービスを派生展開できるのかということは、事業設計時にも考えますし、運営していく中でも考えています。事業内容にもよりますが、最初に考えたビジネスモデルで垂直に事業規模を大きくすることができれば、その事業を注力すべきですし、派生するビジネスモデルの横展開で事業規模を大きくすることができるのであれば、その事業にも注力すべきです。
事業の強弱は、いかに面を広げていくことができるかが1つの尺度になると思います。その方法の1つとして、サービスサイトが持つ資産を意識するのは、有効だと考えています。