Q.反響の大きかったクリエイティブは?
「イス」も「旗」も反響は大きかったです。
現在は第3弾の「空中ブランコ」を先日デビューさせたばかりですが反応は上々。
デビュー広告では、読売新聞の全段カラーを使い「イス」のクリエイティブと共に掲載したコピー「この国の結婚情報サービスは信頼できないと思われている」は同業や前職の部下からの反響が大きかったです(笑)。
Q.「結婚紹介」というと、どうしてもグレーなイメージがあります
当事業の顧客価値は何か。グレーな印象の要因は何か。
それを考えた時に一番に解決すべき事は、結婚を求めている顧客に対しその成果を最大限提供できるサービス設計でした。
斬新な広告も、カッコいい店舗も、気の効いた接客も必要な価値ですが、成果を提供する事が顧客の最も求めている価値であるという原点からスタートし、成果の積み重ね=信頼の積み重ねとなる唯一の道だと考えています。
「うちの会社はいいですよ!」なんて事は、どこでも言っているし、誰でも言えます。
当社はサービスも独自で、広告もユニークなために、ブルーオーシャン的な評価をうけることも多いのですがそれは全く異なります。競合がひしめくレッドオーシャンに飛び込み、最も成果をだす会社になり、業界全体のイメージを変革して行ければベストだと考えています。
Q.事業をすべらせないためのコツは何でしょうか?
学生時代から前職までの約十年間、広告営業や広告出稿を行ってきて、どうやったら広告効果が最大化するか、これが私の一貫したテーマでした。
行き着いた先は、当たり前の事ですが商品やサービスが優れていれば広告効果は必然と出るし、そもそも広告が不要な場合もある。
大切なことは、顧客を知り、自社のサービスを知り、顧客とサービスが本当にマッチしているのか、もしくは、顧客が満足しているサービスなのかを知る。
そこから事業を開始し、繰り返しその価値を磨く。
それが、事業をすべらせないコツなのではないでしょうか。
Q.今後の目標を教えて下さい。
今期は、社内規定やマニュアルづくり、システム改修など社内基盤に力を注いだ1年でした。
だいぶ整備できてきたので、来期以降は出店を行い全国のお客様に当社のサービスを提供してゆくのが来期の目標です。
インタビューを終えて
どのような市場であれ後発としてその市場に参入した場合、何らかの強烈な独自性や大資本などが無いと先発企業に肩を並べることは難しいのが常だ。
佐藤社長の場合、自身のバックグラウンドであるマーケティングノウハウや差別化できるオリジナリティを持って市場へ参入したことが本インタビューからは分かる。
しかし、それ以上に市場で勝つために佐藤社長が繰り返し言い続けていたのは、顧客が本当に求めるものを常に把握し、期待を裏切らない成果を出し、これを繰り返し続けるということだ。
マーケティング用語でPDCAサイクル(※)という言葉があるが、佐藤社長は自社の本質的な価値の追求という、当たり前だが本質的なことを愚直にPDCAサイクルで回していくことで、自社の顧客への価値最大化をしていることが分かる。
(※)Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)を繰り返して業務を継続的に改善すること
