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ビュースルー計測+アトリビューション分析でみえてきたこと ~ロゼッタストーンとマーケティングメトリックス研が共同実験

概要~ネット系広告をトータルに計測し、非CVデータも分析

 今回の実験のポイントは次の2点だ。

  • ディスプレイ、リスティング、アフィリエイト、そして難しいとされる自然検索も含め、ネット上での接触をトータルに計測
  • コンバージョンしなかったデータも分析にかけている

 アドエビスの機能をベースに、ビュースルー計測機能を特別に設計しデータを取得。まずはアドエビスの通常の機能を使って、クリック/自然検索/コンバージョン/ページ遷移といった、データを取得した。

 問題は、ビュースルー計測である。クリック計測の数百~数千倍のデータを扱うことになるため、サーバーの負荷、分析システムのキャパシティなど、いくつかの問題点を検討。その結果、今回の実験では、ビュー計測は一部のディスプレイ広告のビューのみを計測する形とした。

 実験期間は約1か月、そのうち分析に利用したのは安定したデータが取得できた3週間分のデータだ。ビュースルーを一部に制限して取得したにもかかわらず、クレンジング後でも数百万件のデータを分析にかけている。

 アトリビューション分析を行う際に、多くの場合がコンバージョンしたユーザーの接触データのみを使う場合が多い傾向にあるが、今回はコンバージョンしなかったユーザーの接触データも利用。今後のためにより詳細な分析にチャレンジしている。

 取得したデータは次の通りだ。一般的な広告効果測定の項目に加え、自然検索とビューに関するデータを取得している。また、すべてブラウザIDに紐づいてデータを取得している。

 分析の手順はどのように行ったのだろうか。中川氏は次のように説明する。

 「取得したデータを一旦ブラウザID毎にまとめ、接触経路のコード化を行うと共に、再配分コンバージョン(※1)を算出したデータセットを一旦作成。様々な視点での分析を可能にしているのが、ポイント」。分析者にとっても分析の勘所が掴みにくいデータのため、分析の手順にも工夫が必要だったようだ。

※1

 再配分コンバージョン:アトリビューション分析の基礎的な指標の1つ。1件のコンバージョンの際に5つの広告接触があった場合、それぞれの広告に0.2ずつ再配分コンバージョンとして割り当てる。これを広告毎に集計することで、その広告の全体の獲得コンバージョンに対する貢献度合いが算出される。

 では、今回の実験ではどのようなユーザー行動の観測が可能なのだろうか。以下に例を挙げてみよう。

  1. 広告ビューから他の接触を経てコンバージョン:(例)広告ビュー → ブランド名+評判で自然検索 → アフィリエイト →コンバージョン/非コンバージョン
  2. 広告ビューのフリークエンシーとその後の態度変容の関係
  3. ビューの有無とその後の検索語の関係:(例)ビュー有/無 → 一般ワードで自然検索 →ブランド名リスティング→一般ワード+比較で自然検索 → ブランド名+評判で自然検索 → アフィリエイト → コンバージョン/非コンバージョン

 非コンバージョンのデータも取得しているので、各パターンのコンバージョン率の算出も可能。コンバージョン数とコンバージョン率の両方を見ることで、量的な最適化だけでなくモチベーション変化を促した広告表現が分かるなど、広告表現の改善へのヒントも見つけられることが期待できる。

次のページ
結果~ビュースルー効果をアトリビューション分析

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2012/01/26 17:55 https://markezine.jp/article/detail/15025

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