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Twitterはマーケティングに活用できるのか?


Twitterマーケティングのこれから

 Twitterが持っているこれらマーケティング的メリットに着目している日本企業もある。すでに様々な媒体に取り上げられている、自動車メーカーのマツダがその会社だ。Twitter上の紹介文をみると"ロータリーエンジン40周年記念サイトに寄せられたコメントの紹介と、最新情報をお知らせするTwitterアカウントです"と書かれている。マツダのTwitterページを見ると、効果面では最初に紹介したアメリカの企業をマツダが上回っているような気もする。

マツダ
投稿方法:ロータリーエンジン40周年記念サイトに寄せられたコメントを、管理人が手動で転載
内容:ロータリーエンジン40周年記念サイトに寄せられたコメント
友達(Friends):117名
購読者(Followers):115名
その他:ディフォルト壁紙
書き込み数:199回 (7月17日現在)

 今後の展開はどうなるだろうか?

 筆者は、Twitterを利用したマーケティングが他のミニブログにも広がることを前提とし、近いうちに、更にダイナミックなマーケティングが展開される可能性が高いと考えている。

 Twitterはメッセージロギングシステムとしての基本機能が充実しているが、競合他社のサービスと比べて機能面がそれほど強いとはいえない。Tumblr.comJaiku.com、また和製Twitterとも言われている国内のミニブログ(Haru.fm、Timelog.jp、Mogo2.jpなど)は、Twitterと比べるとより多様な機能を揃えている。

 そして一番考えられるのは「コンテンツ共同観覧」のような、ミニブログ内部のイベントがマーケティングの一環として行われることだ。動画や写真などを共同でみる機能とタグ機能がすでに実装されているため、映画やドラマの予告編試写会等、イベントをミニブログの中で実施することも全く無理な話ではない。このようなイベントを通してコンテンツの口コミを広げる効果が期待できるだろう。

 また、考えられるのは、Twitterキラーとも言われているPownce.comが提供しているイベント専用書き込み機能の利用によるオフラインイベントやセールの告知への利用である。この機能は、中小規模の企業が販売促進の次元で関心を持つ可能性が高い機能になるだろうと思う。更に踏み込んで、特定のユーザーに対するクーポンの発行機能まで実装できるならば新たな可能性が開かれるのではないだろうか。

 その他の可能性としては、オフラインイベントのオフィシャルミニブログ開設によるユーザーを情報発信の主体にすることである。スポーツ試合、ライブ公演、野外で行われるキャンプ、セミナーなどのイベント主催者がミニブログを開設しタグ機能などをうまく使えば、顧客との生き生きとした関係を構築しながらもまた新しい顧客を獲得できる面白いマーケティング効果が得られると思う。

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ミニブログは日常コミュニケーションの投影

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この記事の著者

朴 世鎔(パク セヨン)

ニューヨーク州立大学校でMBAを取得後、韓国の最大手広告代理店である第一企画に入社。インターネットポータル企業(Lycos.co.kr、Nate.com )コンテンツ企画チーム長を経て来日。2003年から2005年までオンラインストレージサービスやオンラインゲーム関連企業で企画部部長として勤務。2006年1月に株式会社Ascent Networksを設立し、現在に至る。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/07/25 19:55 https://markezine.jp/article/detail/1514

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