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「マーケティングリサーチなんかいらない!?」 変わるものと変わらないものを考える

「マーケティングリサーチ不要論」の背景にあるもの


マーケティングにかかわるすべての人たちへ

 このようにマーケティングリサーチ不要論には、リサーチを使う人たちの誤解や理解不足があることは否めません。しかし、ひとたび不要論が取り上げられると、多くの人が賛同の声をあげるのも、また否定できない事実です。おそらく、マーケティングリサーチを行ってもその有効性を感じられなかった経験が背景にあるのだと思います。

 そこには、リサーチサプライヤーの問題があります。人は決して合理的ではないし、無意識で行動していることが多い、といった科学の新たな知見は、古典的なリサーチが依拠してきたものを根底から覆すことになります。さらに、ITによってもたらされた我々の生活の変化は、マーケティングの変革をもたらし、当然マーケティングリサーチの考え方や手法の変化を要請します。旧来の理論や定義に拘泥し、新しい時代に相応しい道具や使い方を提供できずにいるのではないでしょうか。

 このように考えると、リサーチのユーザー、サプライヤーともに、マーケティングリサーチについての理解を再構築する必要があるように思います。マーケティングリサーチに関わるすべての人が、以下の4つのテーマについて考えを深めることが求められています。

・新たな知見や時代の変化によってもたらされたマーケティングリサーチの課題とは何か、いまマーケティングリサーチをどのように捉えるべきか。

・マーケティングリサーチの手法はどのように整理することができ、どのように拡張しているのか。それぞれの特徴は何か。

・マーケティングリサーチのベースにあり、いまも変わらず理解しておくべき考え方とは何か。

・一方で、変化にあわせて変えるべきマーケティングリサーチの考え方は何か。

 次回から、これらについて、ひとつひとつ考えていきたいと思います。

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この記事の著者

鈴木 敦詞(りんく考房)(スズキ アツシ(リンクコウボウ))

りんく考房代表。マーケティングエージェンシー、リサーチ会社を経て独立し、フリーランスにて活動中。独立を機に大学院で学び直し(多摩大学大学院経営情報学研究科修士課程修了)、現在はマーケティングおよびリサーチに関する支援、研修、および執筆活動を行う。blog/Facebook「マーケティング・リサーチの寺子屋」では、リサーチ関連の情報を提供中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/01/31 17:48 https://markezine.jp/article/detail/17118

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