CMO不在の日本に、Adobeが描くデジタルマーケティングの未来図は受け入れられるか?
フォトショップやイラストレーターなど、クリエイティブ分野で強みを持つアドビは、ここ数年にわたり、およそ25億ドルを投資して、デイソフトウェアなどのデジタルマーケティング分野の企業・サービスの吸収合併を行ってきた。そして今回のサミットにおいて、クリエイティブとデジタルマーケティングの統合を実現・提示した。
そして今回のAdobe Summitのテーマであるデジタルマーケティング領域では5つのソリューション(Adobe Analytics/Adobe Social/Adobe Media Manager/Adobe Target/Adobe Experience Manager)から成るAdobe Marketing Cloudが提示された。
Q、CMO不在と言われる日本と米国の環境は異なるが、Adobe Marketing Cloudの概念は日本市場に受け入れられるのか?
「日本に関しては、特にAdobe Experience Mabagerの市場としてかなり関心をもっています。Adobe Experience Managerというのは、一言で表すと、ウェブコンテンツを管理するものです。ビデオなどのリッチコンテンツも配信でき、様々なデバイスへ対応できるレスポンシブデザインを簡単に行うことができます。さらに、ソーシャルコミュニティをつくることもできます。
たしかに日本にはCMOはいないかもしれませんが、たとえばデジタル戦略担当のうような、デバイスの多様化を非常に気にしている人たちはいますよね。
日本の消費者も、様々なデバイスを持っています。企業はその人たちに対してリーチしたいし、その逆に多種多様なデバイスから企業へアクセスしてくる消費者もたくさんいるでしょう。
デジタルアセットマネジメントやWebコンテンツマネジメント担当の方、Adobe Creative Cloudを使っている人たち、そして代理店の人たちにとって興味を持ってもらえるものになっていると思います」(ロニ・カオ・スタークさん)