Facebookユーザーへのアンケート調査からだけでは見えない効果を把握
Facebookページの「効果測定」は、Facebookページを運営する中で最も難しいテーマの一つです。「効果測定」を行う場合、「アンケート調査」は一つの選択肢として用いられます。例えばFacebookページの運営目的がブランド認知向上であれば、そのページに「いいね!しているファン」に対してアンケート調査を行い、「ブランド認知度が向上したのか」の確認を行います。
もちろん、効果を何とするか次第で、必ずしもアンケート調査が必要となるわけではありません。この辺りは今回のポイントでないため割愛します。
上記のような「Facebookページにいいね!しているユーザー=ファンとなったユーザー」に対してアンケート調査を行うことで、「そのFacebookページにいいね!し(ファンとなり)、その後Facebookページの投稿に触れた結果、どのような態度変容が起こったのか」を確認することができます。
ただし、アンケート調査だけでは、「Facebookページのファンとなった人」が結果として「態度変容が起こったか」の確認はできるものの、「ファンとなった後に、記事にどのぐらいいいね!したのか」や、「どんな記事にいいね!したのか」を確認することができず、「ファンになった後の行動」と「その結果どのような態度変容が起こったのか」を把握することができません。
アンケート調査でも「どれぐらい記事にいいね!したのか」を調査項目に盛り込むことで、ユーザーに確認することもできますが、多くの場合、その種の質問に答えられるほど、ユーザーは特定ページへの反応を覚えていないのではないかと思います。
今回の調査では2の記事への反応と、3の態度変容の関連性を見出すために、記事に反応したFacebook利用者と、アンケート回答者のIDを突合し、「どんな反応」が「どんな態度変容を起こしたのか」という点についての調査にチャレンジをしてみました。調査対象ページとしては、弊社でお手伝いさせて頂いているニフティ株式会社の@nifty Facebookページで調査を行っています。
分析に用いたデータ
今回の分析では「アンケート」と、「Facebookページでの記事への反応データ」の2種類のデータを用いています。それぞれ以下のデータを用いています。
アンケートデータ
アンケートデータは、ニフティ株式会社の@nifty Facebookページに「いいね!」しているユーザーに実施したアンケートとなります。以下はアンケートの実施詳細です。
- 調査手法:インターネット調査 (WEBアンケート)
- 調査期間:2013年6月14日~6月24日 (11日間)
- 回答人数:1,767人
- 集客方法:Facebookページ、Facebook広告、@nifty媒体から募集
Facebookページでの記事への反応データ
突合に用いたFacebookページの記事への反応データ(いいね!)は、Facebook APIを通して以下を取得しています。対象期間に「いいね!」したユーザーと、今回アンケートに回答したユーザーを突合し、この後の効果測定の確認を行っています。
- 対象期間:2013/03/1~2013/05/31内に投稿された投稿を対象
- 期間内の投稿:83件
- 期間内のいいねUU数:137624人
- アンケート回答者との合致人数:338人