脱毛サロン「ミュゼプラチナム」事例:コンテンツを個客ごとに最適化
日本でもオランダでも、一昔前の小売は対面販売が基本であり、それぞれの顧客の家族構成や好みを把握した対応が当たり前だった。しかしやがてスーパーマーケットの形態が拡大し、セルフサービスが一般的に。その上で昨今の競争の激化により、「現在の利便性を保ったまま“個客”との関係を強くすることが、大きな差別化要因になっている」と吉田氏は分析する。
前述した「ZMOT時代に効くWebサイトのポイント」の一つである、閲覧や行動履歴に基づいた最適化の例として、吉田氏は全国に脱毛サロンを展開する「ミュゼプラチナム」を挙げる。同店は、今年3月にサイトコアのCMSを導入し、大幅なサイトリニューアルを実行。特にCMSに統合されたパーソナライゼーション機能を活用し、サイト上に表示されるコンテンツを一人ひとりのユーザーに合わせて出し分けている。
リニューアル前の課題には、サイト運営を外注していてタイムリーな変更ができないこと、HTMLファイルで管理していたため担当者への属人性が高かったこと、東京の情報を関西のユーザーへ出してしまうなど情報の最適化が不十分なことなどがあった。
「CMS導入後は、社内でのコンテンツ管理における更新スピードや属人性の問題が解決し、パーソナライゼーション機能によりサロンへの来店状況やECの利用履歴を活用してバナーを出し分けることで、情報の最適化も図れました」と吉田氏。
活用の可能性が広がる、CMSとソーシャルメディアの連携
また、サイトコアのCMSを活用して、O2Oビジネスを推進することもできる。店舗販売とECの両方を展開している業態なら、店舗で取得できるリアルデータと、サイトでの購買状況や閲覧コンテンツなどの利用状況データを一元管理することで、最適なアプローチを分析し、オン・オフを問わない回遊を促進することができる。
最近、活用の可能性が広がっているのが、ソーシャルメディアとの連携だ。「アメリカでは圧倒的にSNS活用が進んでおり、コミュニティマネージャーなどの専門職を置くケースもあります。特に企業宛てでなくても、ツイッターに書き込まれたクレームなどに積極的にアプローチし、どのようなフォローをすれば印象を回復できるかまで分析して対応しています」と吉田氏は解説する。
サイトコアではAPIによりツイッターとシステム連携できるモジュールをあらかじめ実装しているので、例えばCMS側の管理画面で公式アカウントから投稿したり、それに対するRTなどの反応を管理しデータベース化したりすることができる。Facebookと連携すれば、Facebookが有する個人データを把握してWebサイトのパーソナライゼーションに活かすことも可能だ。加えて、「大きな課題であるガバナンスの点も、CMSで配信設定のワークフローを組むことで、問題の発生を未然に防ぐことができる」と吉田氏。
※リンクをクリックすると外部サイトへ遷移します
WEBサイトで顧客とエンゲージメントを築く、国内外事例を紹介!無料資料DL&動画はこちら