1,000万ダウンロードへの道
みなさん写真をデコってますか? アンジーの森です。
1回目の記事ではコンセプトづくりやデザインでの差別化、2回目の記事ではアプリストア最適化についてご紹介しました。最終回となる今回は、お金をかけないアプリ宣伝方法と、今後の目標である1000万ダウンロードを達成するための戦略を明かします。
デコだけではなく、バズもきちんと設計する
みなさんご存知のとおり、スマホユーザーなら、LINEやFacebook、Twitterというコミュニケーションツールは必ずと言っていいほど使っています。
アプリベンターとしては、有益な情報はまたたく間に浸透するようなこの環境をうまく活用したいですよね。こうしたSNSにおいての口コミを設計するのは今では当たり前となっています。
「My Heart Camera」と「Pico Sweet」では、加工した写真を端末内に保存できるだけでなく、メール、LINE、Facebook、Twitter、Instagramなどに投稿できる機能を持っています。投稿する際に、アプリ独自のハッシュタグとアプリの公式サイトのURLを出力し、同時に投稿してもらえるようにセットしています。
これらのハッシュタグが邪魔だと削除されて投稿されたとしても、その画像がステキであれば、投稿を見たフォロワーと投稿主との間で、
「○○さん、この写真かわいいですね。どんなアプリで加工したんですか?」
「Pico Sweetていうアプリです。ちょっと大人っぽい雰囲気にデコれますよ」
といった対話が生まれ、この書き込みを見たほかの人にも浸透していきます。
写真加工アプリは幸いにも、写真をシェアするという習慣が根付いているので、自然にソーシャル拡散へ導けますが、他のジャンルのアプリは、意図的にシェアしたくなる要素や企画を盛り込む必要があります。
ランキング上位にいるアプリには、思わずソーシャルメディアに投稿したくなるネタを仕込んでいるものがあるので、常日頃からさまざまなジャンルのアプリを触ってみることが大事です。
最近、川野辺くんが「うまいなぁ」と思ったというアプリは、『泣ける育成ゲーム 「小学生あるある」』)という放置育成系のゲームです。思わず、TwitterやFacebookで投稿してしまったそうです。
また、アプリに関わらず、普段自分がどういった事象をSNSに投稿しているかを意識すると、アプリにも転用できるアイデアが生まれたりします。
無料でできる集客法
アプリの宣伝方法として有用なもののひとつが、レビューサイトにとりあげてもらうことです。
プレスリリースを各媒体に送って、アピールするのです。この連載の第一回で説明しましたが、私たちは、レビューされる方の目にとまるよう、ネタになる機能を盛り込むようにしています。
私たちは、当初、プレスリリースのリストをつくり、国内で50媒体、海外でも30媒体ほどに毎回送っていました。国内の打率は1割くらい。50通送って5媒体くらいは最初に紹介してもらえる……という感じでした。
また、レビュー媒体のなかでもとりあげられると影響力があるのが、Webサイトだけでなく、アプリも提供している媒体です。
サイトでとりあげられる場合は、じわじわ浸透していき、アプリのほうで紹介されると一気にダウンロードされる印象です。先日、たまたま弊社のあるアプリを『トリセツ』さんに紹介していただいたところ、平日にもかかわらず1日で4500件もダウンロードされました。
また、女性向けアプリを専門に紹介するアプリ媒体なら、『hint!』さんや、『アプリン』さんなどがあります。私たちの女性向けアプリをご紹介いただくことが多く、たいへんお世話になっています。
また、アドウェイズさんが提供する、アプリの事前予約のためのサービス「予約トップ10」もおすすめです。
アプリをリリースする前に登録しておくと、興味のあるユーザーが予約できるようになり、App Storeでアプリが公開されると、予約したユーザーにお知らせがいくという仕組みです。以前は掲載料がかかっていましたが、現在は無料で提供されています。
「予約トップ10」のアプリ紹介ページでは、ストア公開前にスクリーンショットのA/Bテスト(有料の場合あり)を実施したり、最新情報を追記したり、ユーザーからのコメントに応えたり、リリース済み自社アプリの一覧を表示できたりと、アプリ提供者に配慮された機能が盛りだくさんです。
アプリをApp Storeに申請する際、サポートサイトを登録する必要がありますが、アプリのリリース前は、App Storeへのリンクの代わりに、この「予約トップ10」のページへリンクさせるのがオススメです。
ストア公開前にレビューサイトや知り合いにアプリの内容を事前告知するのにも使えます。私たちも「Pico Sweet」や、アルバム&コラージュアプリ「eluv」のリリース時には登録し、事前告知に活用しました。