ルネサス:「Oracle Eloqua」でリードを育てる
マガシークの事例を受けて、BtoB領域のオラクル製品導入事例を紹介したのは、半導体メーカーのルネサス エレクトロニクス。eビジネス推進部部長の関口昭如氏は、「こうしたマーケティング・ツールを議論する場がこれまではあまりなかったが、いよいよ日本にもそういう時代が来たかと嬉しく思っている」と切り出す。
一般的にBtoBの製品は購買サイクルが長く、購買決定部門と実際に使う部門が異なるなどの特徴がある。加えて近年、まずはオンラインで調べて検討するというステップが当たり前になっており、実に60%ものBtoBカスタマーがサプライヤーの営業担当者に会う前にオンラインだけで製品選択の見通しを立てている(出典:“The End of Solution Sales”Harvard Business Review July-August 2012)という。
また、BtoC領域で一般的になっている、メーカーサイトと同時に口コミサイトも参考にする流れが、BtoB領域にも広がっている。「つまり、口コミサイトやソーシャルメディアと自社サイトとの連携も必要なのです」と関口氏は語る。
そうした状況下、オンラインでのコミュニケーションがますます重要になっていることは言うまでもない。「私は自社サイトの運営にも携わっていますが、情報を並べておき・早く情報を見つけ易くするための典型的な“図書館型サイト”だけではなく、顧客にとって役に立つ情報を厳選して届けるような営業&マーケティングとしての役割や、顧客とのコラボレーションを促進する役割も、今日のWEBサイトには求められています。オンラインでのリードマネジメントを推進する『Oracle Eloqua』(以下、エロクア)は、まさにそのための中核となるツールとして導入しました」
最も重要なのはマーケティングとセールスの連携
グローバルに事業を展開する同社は現在、日本に加えて米国の販売会社でもエロクアを導入。7か国語でサイトを展開する中、それぞれの地域戦略を踏まえて対応できる点も、エロクアの導入理由のひとつだという。
「エロクアの機能はとても幅広いのですが、特に当社で役立っているのは、まずターゲティング。最適な顧客へ最適な情報を届けられます。2つ目が、スコアリング。プロフィールとエンゲージメントの両軸でリードを的確に評価できます。3つ目が、キャンペーン設計です。以前はアナログで手掛けて苦労していましたが、相当な部分を自動化することができました。メール配信やランディングページの作成などもエロクア上で簡単にできます」
マーケティングとセールスの連携が最も重要だと、関口氏は強調する。有効なリード情報を営業部門に渡し、担当者の負担を軽減し業務効率をあげていくことが、オンラインマーケティングに期待されている。
「ただ、そこに“ゴールデンルール”はありません。関係者と密に情報を連携しながら、PDCAを回していくことこそ重要だと考えています。エロクアは導入して1年ほど経ちますが、非常に速くPDCAを回せますし、プロジェクトの迅速性、柔軟性に力点を置けるので、情報システム部との関係が変化したことも手応えのある成果です」と、関口氏は実感を語った。
今回紹介されたサービスをはじめ、必要なシステムを組み合わせることで、相乗効果を高めてマーケティング推進力を最大限に引き出す「Oracle Marketing Cloud」。最後に日本オラクルの多田氏は、今回のローンチに賛同する22社におよぶパートナー企業からのメッセージを紹介。今回の日本市場参入によって、企業のオンラインマーケティングが大きく飛躍することを予感させた。
ついに日本で「Oracle Marketing Cloud」ローンチ!
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