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2014年アドテク広告市場は2,258億円/2015年にはスマホ広告がPC広告を上回る見込み

 サイバーエージェントのアドテクノロジー商品の開発・提供を行うアドテクスタジオは、シード・プランニングと共同で、国内アドテクノロジー広告の市場動向調査を実施した。

 本調査では、特定のユーザーをターゲティングする高度な広告配信や、広告取引を効率的に行う仕組みを使い配信を行うインターネット広告をアドテクノロジー広告とし、「RTBを経由したディスプレイ広告」、「CPC・CPM課金型アドネットワーク」、「成果報酬型アドネットワーク」の広告商品に分類し、年間アドテクノロジー広告出稿額を推計し(対象期間:2013年1月~12月)市場規模予測を算出。また、アドテクノロジー広告と関連して、プライベートDMP活用した広告配信に関しても市場規模予測を算出した。

アドテクノロジー広告市場推計(デバイス別)

 2014年はゲームをはじめとするスマートフォンアプリを運営する広告主が増加し、スマートフォン向け広告のプロモーション需要が拡大している。広告の効率化・高度化に対するニーズを背景に、アドテクノロジー広告は、従来の取引形態の一部を代替すると共に、様々なデータやデバイスを利用した新しいプロモーション需要を生み出しながら、中長期的に増加傾向が続くと予想される。

 これらを背景に、アドテクノロジー広告市場は2017年には2013年実績の約2倍以上の規模に相当する3,291億円まで拡大すると予想される。またアドテクノロジー広告市場におけるスマートフォン向け広告の比率は2017年には67.0%とPC広告を大幅に上回る規模に拡大すると予想。

アドテクノロジー広告市場推計(告商品別)

 2014年のアドテクノロジー広告市場は、RTBを経由したディスプレイ広告市場が500億(前年比128%)、CPC・CPM課金型アドネットワーク広告市場が1,551億円(前年比147%)、成果報酬型アドネットワークが207億円(前年比133%)と予測する。

 2014年に入り、広告主によるスマートフォン向けのプロモーションは、幅広く広告を配信し多くのユーザーを獲得するという方法から、自社が設定するターゲットに的確、且つ効率的に広告を配信しユーザーを獲得するという方向へと移行する兆しがみえはじめている。スマートフォン向けの大手アドネットワーク事業者を中心に、より高度で効率的な広告取引が可能となるRTB広告配信への対応が進みつつある。

RTBを経由したディスプレイ広告

 RTBを経由したディスプレイ広告は、2012年の普及開始以降、PC向けの需要を中心に増加してきた。2014年に入り、スマートフォン利用者数の継続的な拡大を背景に、需要が急増している。これを受けて、大手事業者によるスマートフォン専業DSP事業への参入が相次ぐなど、スマートフォン向けのRTB広告需要を取り巻く環境は急速に変化しており、スマートフォン向けRTB広告の高い潜在性が見込まれる。RTB広告の需要は拡大を続け、2017年には1,023億円に達すると予想。

CPC・CPM課金型アドネットワーク広告

 スマートフォンの普及を背景に、広告主はメディアを横断し幅広い配信が可能なアドネットワークを利用している。CPC・CPM課金型アドネットワークはアドテクノロジー広告市場において、引き続き大きな割合を占めるものの、RTBを経由したディスプレイ広告の拡大を受け、全体に占める構成比は緩やかに低下していくことが予想され、2017年の需要額は1,947億円と予想される。

成果課金型アドネットワーク広告

 従来のアフィリエイト型広告を利用している広告主からの出稿需要を新たに取り込んでおり、ゲームアプリのプロモーション需要と合わせて好調な需要の拡大が予想される。今後はターゲティング配信の高度化などが進み、EC事業者などの新しい広告主層を取り込み2017年には321億円に達すると予想。

プライベートDMPを活用した広告需要額、2017年には600億円規模に拡大見込み

 2013年より、国内において、広告主向けのプライベートDMPの普及が始まった。広告主によるプライベートDMPを活用した広告配信の流通額は2014年に20~40億円程度と推測される。プライベートDMPを活用したインターネット広告は、今後、パーソナルデータ流通に関わる法整備のもと、データ流通が本格化する2016~2017年頃には、多く活用されると予想。

2017年のアドテクノロジー広告市場、3,291億円に達する見込み

 今後も、ネットワーク型の広告配信や、DSP/アドエクスチェンジ/SSP等のシステムを活用したRTBを経由したディスプレイ広告は拡大を続けるだろう。それとともに、テクノロジーの進化による新しい付加価値をもった広告商品の登場などにより、新しい広告主層の取り込みが期待される。

 また、様々なデバイスから多くのデータが蓄積され、ビッグデータ活用のあり方に関して法整備や社会的理解が進むことにより、これらのデータが企業のマーケティング活動に有効活用されることを想定し、アドテクノロジー市場は2015年以降も高い成長水準を維持し、2017年には3,291億円に達すると予想される。

サイバーエージェントのアドテクノロジー広告取扱高、市場の約4分の1に

 2013年のサイバーエージェントグループのアドテクノロジー広告取扱高は市場の24.4%を占める390億円に及ぶ。そのうち、139億円は、「AMoAd」や「CAリワード」、「MicroAd BLADE」といった自社開発商品の売上高によるもの。なお、2014年1~6月のサイバーエージェントグループにおけるアドテクノロジー広告取扱高は、前年同期間比185%の301億円と、市場の成長規模を上回る高成長を続けている。

【調査概要】
調査主体:サイバーエージェント
調査時期:2014年7~8月
調査方法:アドテクノロジー広告市場関係者へのヒアリング、調査主体ならびに調査機関が保有するデータ、公開情報の収集
調査対象:アドテクノロジー広告市場ならびに関連市場
調査機関:シード・プランニング

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2014/09/03 13:00 https://markezine.jp/article/detail/20826

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