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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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“MAはエンゲージメントマーケティングプラットフォーム”へ、マルケトが目指すマーケティングの進化

パーソナライゼーションの精度を高めるには

 では、購買決定よりも前の段階で接触し、顧客の生涯価値を高めるにはどうすればいいのだろうか? 福田氏は、エンゲージメントマーケティングの基本原則として「一人の個人として捉えることが大前提」と語る。

 例えば旅行商品を選ぶとき、学生なのか、ファミリーなのか、それとも高齢の夫婦なのかでニーズがまったく異なることは容易に想像できる。従来から、顧客の属性合わせて提供する情報を出し分けることは行われてきた。エンゲージメントマーケティングでは、さらにその顧客の行動に注目する。その顧客固有の関心事や特性、そして今の購買の意思を理解して、パーソナライズすることで顧客との関係性が大きく進展する。

 「スマートフォン、ウェアラブルといったパーソナルデバイスを通じてお客様の行動を知る機会は大きく増えています。その情報を活用して、より精度の高いパーソナライゼーションを実現しお客様の役に立つ情報を提供していくことで長期にわたってお客様との関係を築くことができます。」(福田氏)

エンゲージメントマーケティングの「4つのポイント」

 これらの現代のマーケターの課題に対してマルケトのマーケティングオートメーションは最新のテクノロジーでサポートする。「マーケティングオートメーションは、マーケターが毎朝、出社したら一番最初にログインするシステムであり、マーケターにとっての基幹業務システムの役割となっています。」(福田氏)

 マーケターの日々の業務の全てがマーケティングオートメーションを通じて計画、実行、分析される。マーケティングオートメーションはマーケターの業務を自動化するためのツールではなく、マーケティング業務の基盤、プラットフォームなのだ。

 エンゲージメントマーケティングを実現するプラットフォームとして、潜在顧客を引きつけ、長期にわたって関係を築き、さらに売上を測定・最大化し、チームの連携を支援する。この4つのステップがスパイラルに連動することで、マーケティングの成果が高まっていく。その4つのステップにおける重要なポイントについて、福田氏より詳細が語られた。

  • カスタマージャーニー構築
  • 行動をトリガーにしたアクション
  • 正しい投資対効果の測定
  • 効率のいいオペレーション拡大

 まずひとつ目のカスタマージャーニーの構築について福田氏は、「お客様の購買につながるプロセスはますます複雑化している」と強調する。もはや顧客の購買行動は分岐型、フローチャート型のキャンペーン設計では対応できない。仮に細かな分岐型キャンペーンを設計し運用しても、そのプロセスは複雑すぎてメンテナンスが出来ないものになってしまう。結果として市場の変化、顧客の購買行動の変化に合わせたキャンペーンが実行できないというジレンマに陥ってしまう。

 マルケトの自社のベストプラクティスでは、顧客のステージを認知/評価/購買の3ステージで大きく把握し、ステージごとに適切なコンテンツのグループとストリームを構成することを基本としている。この基本を参考にして、マーケター自身が、業種別、地域別、役職別というように、必要なカスタマージャーニーを設計し必要なコンテンツを制作し、キャンペーンを実行している。

次のページ
「適性」「行動」「購買意思」の3つの観点からスコアリング

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2015/04/21 11:00 https://markezine.jp/article/detail/22198

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