「オタ芸」「声を届けたい」アイドルファンなら一度は経験がある?
声を届けるという発想
音声に目を付けたチームも。Dチームは、「アイドルは目線はくれるけど声はくれない」というファンのジレンマを解決するために、声の大砲をつくるというコンセプトで、新しいマイク「UltraSound」を開発しました。このマイクを使用すると音声が拡張し、あたかも相手が耳元で話しているように感じるそうです。
反対に、「アイドルに自分の言葉を届けたい」というファン共通の願いを実現化したのがIチーム。企画はその名も「コトバズーカ」です。ライブ会場に設置されたバズーカに向けて言葉を放つと、舞台スクリーンに文字となって発射されます。

ちなみに、コトバズーカは観客の背面にもスクリーンをセットして同一の映像を映すことで、虹コンのメンバーが観客に背を向けることなく、メッセージを確認できるようにするとのこと。
「オタ芸」を取り入れたアイディアも
アイドルのライブでファンが行なうパフォーマンスを取り入れたアイディアもみられました。オタ芸アイドルの歌声を採点し、発展途上のアイドルのライブで100点を目指す「ライブスコア、みんなで目指そう高得点」は、スマホを振るとアイドルを応援するコールや拍手音声が流れます。ライブスタート時に振ることで、盛り上がりをつくることができる仕掛けです。
「虹のサーキュレーション」は、コールアンドレスポンスの種類によって星や虹が流れるという演出。例えば、腕にスマホを装着し、ステージ上のアイドルに向け腕を振り上げる「ケチャ」という行為を行うと星が流れるそうです。

いよいよ結果発表
プレゼンの後、審査員は一旦退出。約1時間にわたる審査の後、結果発表が行なわれました。その結果がこちら。

上位にランクインした作品に共通した特徴は、シンプルで分かりやすいこと。1位の「Excitoss!!」は完成度の高さ、3位の「UltraSound」は使い方の幅広さも高い評価につながったとのことです。
さらにもう一つ、大きな発表が行われました。それが、ライブで全チームの演出企画を実施することです。上位チームの演出が優先されますが、各チームの演出をどこかで行なうというのです。しかも、今回の順位は中間発表であり、確定ではないとのこと。各チームのジャンプアップ次第では、順位が大きく変動する可能性もありそうです。
特別審査員を務めた、永田氏からは「応援の方法にインタラクティブ性を感じている人が多い。ここからどうブラッシュアップされるか楽しみです」とエールが送られました。また、石橋氏は「ポイントは同時参加性と、自分だけのためという個別の関係性の両方をどれだけ盛り上げられるか。両方のフックをいかに担保していくかを考えることが重要」と総評しました。
「2020年の渋谷系」というテーマに対する、BAPAの解答が披露されるのは今月7月20日です。一体どのようなライブが披露されるのでしょうか。これまで見たことのない、デジタルとアートの融合に期待感が高まるイベントとなりました。ちなみに、卒業制作展示ライブのチケットが現在発売中です(発売はこちら)。ご興味あるかたは、ぜひ2020年の渋谷系を体験してみてください。