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統括編集長インタビュー

「データドリブン、受け身の姿勢は消えた」トップアナリストの2016年キーワードは「育成」と「コラボ」


確実に進んだデータドリブン、受け身の姿勢は消えた

小川:でもそうはいっても、私は私でアクセス解析のベース人口を広げようとしているので、その点ではアクセス解析にこれから取り組む企業には説明しますよ、PVや直帰率の意味合いを。それはステージの違いですよね。

押久保:ビギナーだと、まずはそういう指標をKPIにして追っていくところからのスタートになるし、行き詰まったくらいの段階にはコンセプトダイアグラムが生きると。

小川:そうそう。その段階になると、社内での用語も変わってきますよね。部署間のKPIの不一致みたいな非本質的な議論もなくなるし。

清水:本質は、データうんぬんではなく「ビジネス成果を高めるための顧客中心のサービスデザイン」みたいな話だから。そういう意識が会社の中に浸透していくのをみるのは、気持ちがいいです。

押久保:お話をうかがっていると、おふたりが携わられている企業は相当うまくいっている例だとしても、全体的にWeb解析やデータドリブンについてはかなり前向きになっている感じですね。確実によくなっている。

小川:そう、進んでいると思いますよ。実際にデータドリブンの姿勢やツールを取り入れて使えている企業と、そうでない企業があるのは変わりませんが、少なくとも受け身ではなくなった。

清水:実際に熱心にやっている人が増えたし、空回りする人は減ったと思います。

個々人の“人生のコンセプトダイアグラム”実現を支援

押久保:組織として前向きになっていくには、多かれ少なかれ組織的な変革も必要なのでしょうが、冒頭の清水さんの実感を踏まえると、同時に個々人のブラッシュアップも要るようですね。「もっと一人ひとりを見ていきたい」とおっしゃいましたが、それは現・電通アイソバーで人を育てるというのもそうだし、それ以外でも?

清水:そう。ただ、組織内の全員は難しいので、というか全体的な底上げは別の人に担ってもらって、僕はやる気のある若手をピックアップしてメンター的に育てていこうと思っています。

 それは全然、アナリストでなくていい。数字があると現状や行き先が見えやすいので育ちやすいですが、育つ人は、たとえば10年後に起業したいとか、自分の理想のゴールイメージがちゃんとある。現在地も理解して、なにが足りないかを2軸で分析するみたいな、“人生のコンセプトダイアグラム”を持っています。それを実現する手伝いができればと。

小川:“人生のコンセプトダイアグラム”! 名言出ましたね(笑)。でも、たしかにゴール設定は本人じゃないとできない。そこへたどり着くのをサポートする、というのはWebで我々が担ってきたことと一緒ですね。

清水:そのゴールも、短期的にお金を儲けるとかじゃなくて、もう少し大きな……「なんでお前は生きてるんだ」みたいな、そういうゴールを持たないといけないなと最近思うわけです。僕、息子がITに興味を持つままに自由に子育てをした結果、15歳で早々に親離れ状態になってしまって(参考記事)さみしいので、今度は外部で人を育てることに目が向いているというのもあります(笑)。

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“弟子”ができた小川さん、OJTを始めた清水さん

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/03/11 20:09 https://markezine.jp/article/detail/23735

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