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統括編集長インタビュー

「道は無料の観光資源」“ラントリップ”の普及に疾走する元箱根駅伝ランナーの挑戦

投稿者とユーザーをつないで、特別な体験を

── これまでお話を伺う中で、やりたいことがあふれている印象を受けました。

 アイデアはたくさんあります(笑)。リソースが限られているので、優先順位をつけて着手している状況です。最近実装した機能は投稿者がイベントを企画できるイベント機能です。閲覧ユーザーは自分が走ってみたい道のイベントへ参加すれば、ガイドつきでランニングが体験できるようになります。まだリリースしたばかりなので改善の余地は大いにありますが、投稿者と閲覧ユーザーのマッチングをどんどん促進していきたいと考えてます。

── 観光ガイドのランナー版のような感覚ですかね。

 そのとおりです。現在のコースディレクターには元々ガイドのようなお仕事をされている方もいらっしゃるのですが、地元のことを一番よく知っているのは、やっぱり地元の方だと思うんですよね。この前、岐阜県にある白川郷を走ってきたのですが、ネットで知り合った地元のトレイルランナーの方に案内してもらいました。

 白川郷といえば世界遺産で有名です。あるスポットで合掌造りの建物を見たのですが、そのスポットは地元の人しか知らない場所で、とても貴重な体験をしました。その後に、合掌造りのことも色々教えてもらい、話に花が咲いて大変楽しい時間でした。そのような体験をもっと提供していきたいと思っています。いずれは訪日外国人の方などにも使ってもらえるようにしたいですね。

ランニングをもっと身近に

── 他のランニングアプリ等との連携などは考えていないのでしょうか?

 まだ、実現はしていませんがやりたいという想いはあります。ラントリップ自体のアプリ提供も早々にできればと思っています。ラントリップが提供できる体験は、次の4フェーズがあると考えてます。

  1. 地方の魅力的な道の情報を簡単に見つけられる
  2. 現地ランナーと出会い、交流ができる
  3. 銭湯やホテルなどをお得に利用できる
  4. ツアーや交通機関を予約・手配できる 

 今はやっと2のフェーズまでたどり着いたところですね。定義にもよりますが、日本のランニング人口は約1,000万人と言われています。欧米のランナー人口はもっと多いですし、最近では中国でもランニングが流行ってきていると聞きます(参考情報:買い物からマラソンに改宗する中国中流層,日本経済新聞)。

 ただ、自分自身の経験から、競技志向のランナーはいったん頭打ちになるのではと予想しています。ランナーとしての自覚はないが、継続的に走っている人がもっと楽しめるものにしていきたいと思ってます。

── 走りたいけど一歩踏み出せない人や、長く続かない人もたくさんいると思います。そんな方へ最後にメッセージをお願いします。

 継続して走りたいという相談を受ける機会も多く、そういった方には「ランニングは継続がすべて。では、どうすれば継続できるか考えましょう」とお話をします。とはいえ、自分の意思で始めるのはなかなか辛いと思うので、強制的に走るきっかけを作ってしまうことをおすすめしています。具体的には、外を走り出したくなるようなウェアを着る、大会やイベントへの参加、ラン友を作って一緒に走るなどです。あとは、知らない道を走ることの楽しさをぜひ体感してほしいですね。

 日々忙しくて走れないという方も、たくさんいらっしゃるかと思いますが、多忙な中だからこそ、一人になって考え事をしたい時ってありますよね。そんな時もランニングはうってつけです。

 脳科学視点からも、ランニング中は脳が活性化されるという結果が出ていると聞いたことがあります。私自身の経験としても、事業のことをランニングしながら考えることがよくあって、走ってる中で情報が整理されるというか、瑣末なものが削ぎ落とされてシンプルな思考になっていくというか、そういう感覚があります。

 道具は何もいりません。あまり大げさに考えずに、まずは気軽な気持ちで走ってみてはどうでしょうか。みなさんが走りだすきっかけに、ラントリップが少しでも役に立てば大変うれしいですね!

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/02/22 08:00 https://markezine.jp/article/detail/23823

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