IBMのプラットフォームとDACのソリューション群が連携
メディアレップ事業を中心に、複数のデジタルマーケティングソリューションの展開や、それらを通じた企業の支援を行うデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(以下、DAC)。現在では、企業のニーズに応じてマーケティング戦略立案から運用まで、オペレーションの人的サポートも含めて提供することも多い。
同社は2015年12月、IBMの「IBM Marketing Cloud」との連携を発表。DACグループの既存のアドテクノロジー群と組み合わせて活用していく方針を打ち出した。
具体的には、「IBM Marketing Cloud」およびデータ・エクスチェンジ・プラットフォームの「Universal Behavior Exchange」と、DACが展開する次の4ソリューションを接続することでクライアント支援を強化する(「IBM Marketing Cloud」の詳細はこちらの記事で紹介しています)。
- 日本最大級のデータ量を誇るDMP「AudienceOne(R)」
- LINEビジネスコネクトに対応する「DialogOne」
- Instagram認定広告運用支援ツール「sherpa」
- 多様なプログラマティックバイイングに対応するDSP「MarketOne(R)」
DAC取締役常務執行役員CMOの徳久昭彦氏による本講演では、前半で最新の市場環境の変化について、そして後半で統合的なデータ活用にどう対応していくのか、IBMとの連携の詳細を交えて語られた。
企業のデータドリブンマーケティングが進む
まず市場環境の変化について、徳久氏は「企業がビッグデータを活用する動きが活発化している」と指摘する。企業単体だけでなく、企業グループ間、さらにグループではない企業間でも、マーケティングや金融取引、サプライチェーンなどさまざまな経済活動においてデータのやり取りが増えているという。消費者がスマートフォンを常時使っているため、そこから得られるデータ量も膨大だ。
さらに、国によるデータの公開も進んでいる。「やはり、さまざまなデータを活用しなければ海外勢に押される状況もあって、最近では少しずつだが行政機関からデータが公開され始めています。また、我々のような企業も含めて、外部の企業が事業者にデータを提供するケースも増えており、社内と社外のデータを合わせて有効に活用しようという動きが広がっています」(徳久氏)
特にマーケティング領域での活用としては、データドリブンマーケティングが進んでいる。広告出稿やユーザーのWeb上での行動データ、SNSの投稿、購買データや昔からある属性データなど、さまざまなデータを蓄積して、それをドライバーにマーケティングを展開する概念だ。データ活用の切り口は、ターゲティングや商品・ブランド戦略、集客からファン化促進まで幅広い。