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「優秀な店員が営む、私のためのセレクトショップ」を実現する、マガシーク流デジタル接客術

 「自分のためのセレクトショップ」というコンセプトを掲げ、国内外600ブランド・10万アイテム以上の取り扱い商品の中から、顧客に合ったファッションを提案して快適な買い物体験を実現するマガシーク。「オフサイトでも、オンサイトでもきめ細かなアプローチを」という戦略の下、Salesforce Marketing Cloudを活用することで、最適なタイミングで最適な提案の提供を実現している。詳しい戦略と取り組みを同社の高松氏に聞いた。

好みのアイテムが揃う“わかってる”ショップ

 小売業全体に占める売上額が年々上昇しているEC事業。そんなEC事業の中でも、20~30代の女性を中心に高い評価を得ているのが、「自分のためのセレクトショップ」を標榜するファッションサイト・マガシークだ。

マガシーク

 セレクトショップは、独自のセンスで世界中のブランドから商品を仕入・販売するショップだが、マガシークが目指しているのは、ユーザーの好みのデザインやブランドの商品を最適なタイミングで提案するという、世界でオンリーワンのパーソナライズされたセレクトショップだ。

 では具体的にマガシークでは何をしているのか? たとえば商品閲覧履歴などをもとに、季節に合った流行のコーディネートを提案してくれる。欲しいけれど購入を迷っている商品があれば、セール時や在庫僅少時などメールでお知らせしてくれる。店自体が優秀なファッションアドバイザーとしてユーザーに接客し、さらに、リアル店舗のような細やかな気遣いをしてくれる。

 マガシーク株式会社の高松貴宏氏は「リアル店舗では、お客様がお店の中に足を一歩踏み入れて『違うな』と感じたら、すぐにお店を出てしまいます。『自分の好みのセンスと異なる』と認識されたら、二度とお越しいただけない可能性もあります。これはデジタルのショップでも同様です。そこで多種多様なテクノロジーを活用し、国内外600ブランド・10万アイテム以上の取り扱い商品の中から、お客様に最適な形で、最適なタイミングでファッションをご提案するべく、日々改善を続けています」と語る。

オフサイトでも情報がきちんと届く、“心地よい接客”を実現

マガシーク株式会社 マガシーク事業本部 UX・マーケティング部長 高松貴宏氏
マガシーク株式会社 マガシーク事業本部 UX・マーケティング部長 高松貴宏氏

 高松氏が率いるUX・マーケティング部は、サイトのユーザーエクスペリエンスを設計する「UX」と、全体のマーケティング活動を立案する「マーケティング」の2つのミッションを持っている。そして「快適に楽しくショッピングできる」というブランド体験を実現するため、ユーザーの行動をオンサイト/オフサイトに分け、それぞれに適したアプローチを実施しているという。

 ユーザーが店を訪問している時(=オンサイト時)には、前述したようにレコメンデーションエンジンと、Web接客ツールを組み合わせて最適な案内を出す。

 一方、店から離れている時(=オフサイト時)には、当然ながらユーザーは好きなブランドの情報や新商品をチェックできない。そこで、ユーザーごとに適したキャンペーン情報や商品情報をメールでプッシュ通知している。このメール配信を実現しているのが、「Salesforce Marketing Cloud」(以下「Marketing Cloud」)だ。

 マガシークの特長は、このようにオンサイト/オフサイトの全体で、ユーザー体験を捉えている点にある。

 「リアル店舗では、店員がお得意様に声を掛けたり、セールなど折々に情報を提供したりしています。しかし、どんなに優秀な店員でもお客様が試着したアイテムを全て記憶していたり、一人ひとりに合わせて『先日試着したジャケットがお安くなっています』とダイレクトメールを送ったりすることは難しいでしょう。マガシークでは、それを実現する“優秀な店員”としてメールを活用し、オフサイトでの接客向上を実現しています」(高松氏)

マガシークの“優秀な店員”を支えるテクノロジーをチェック!

 「自分のためのセレクトショップ」を目指すマガシーク。心地よい接客を実現するための考えや、メールを配信するタイミングは本記事で紹介されましたが、具体的にはMarketing Cloudをどのように活用しているのでしょうか?

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パーソナライズドメールは優秀な店員になる

 マガシークが送信するメールは、大きく分けて2種類。ひとつは、いわゆる一斉配信されるもので、サイトからのお知らせなど、すべてのユーザーに共通したメールだ。もうひとつが、“優秀な店員”と位置付けるパーソナライズドメールだ。パーソナライズドメールでは、ユーザーが気になる商品をクリッピングできる「欲しいものリスト」のキャンペーン情報や、登録している好きなブランドの情報を届けている。

マガシークの「欲しいものリスト」
マガシークの「欲しいものリスト」

 当然ながら、後者の方がユーザーニーズに直結した内容であるため、マーケティング的には重要度が高い。Marketing Cloudは、このパーソナライズドメールの配信を支えているという。

 Marketing Cloudの導入を決めた理由として、高松氏は次のように語る。「以前は別のシステムを利用していたのですが、ごくわずかな確率ながら、動作が不安定になることがあり、メール配信のタイミングが遅れてしまうことがありました。たとえそれが年間で総計4日程度であろうと、日数で考えれば年間1%。この1%のタイミング逸失を取り戻すため、何十日もの日数を費やすのでは、せっかくのメールの効果も相殺されてしまいます」(高松氏)

 これに対し、Marketing Cloudはグローバルで多くの企業に採用され、その安定性は折り紙つきだ。また、LINE対応など顧客コミュニケーションを促進するプラグインや、広告ソリューションとの連携など拡張性も高い。

 「こうした安定性やプラットフォームの柔軟性、将来性を評価し、Marketing Cloudへの切り替えを決意しました」(高松氏)

「欲しい」「買いたい」が最大化するタイミングを探る

 パーソナライズドメールは、大きく「配信タイミングが命となる内容」「マーケティング視点から告知時期を検討し、配信する内容」の2種類があるという。前者は、ユーザーが欲しいものリストに登録している商品に関するメールが中心だ。

 欲しいものリストに登録しているということは「買う意思がある」と表明しているとも言える。セールで値下げすれば、その瞬間に購入に結びつく確率が高い。また在庫僅少となった時も同じで、「なくなりそうであれば購入しよう」と、来店を促すきっかけになる。こうした情報はタイミングが重要になるため、「セール開始」や「在庫数」をトリガーに自動配信しているという。

 後者のメールは、たとえばショップごとのセール情報や新着情報が中心だ。これは各ショップからアピールしたい商品情報やキャンペーン企画をヒアリングし、サイトのコンテンツ提示を企画するマガシーク側のコンテンツ編成担当者と、メール配信担当者が毎週ミーティングを重ね、半手動でメールを作成・配信するという流れで運用している。

 Marketing Cloud側でテンプレートを用意し、商品画像などのコンテンツをあてはめていくので、ゼロから作成するよりも効率的に、デザイン性も優れたメールを配信できる。こうしてパーソナライズドメールを駆使することで、一斉配信メールと比べてコンバージョンや開封率も大幅アップ。1通当たりの売上単価は、一斉配信メールと比較し最大数十倍に上ることもあるという。

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Marketing Cloudによる、ツールとデータの一元化も視野

 高松氏は、「まだMarketing Cloudの機能を全て使いこなしているわけではない」と前置きをしつつ、「ツールの統合を踏まえ、さらに改善していきたい」と意欲を見せる。

 たとえばメールの件名やデザインのA/Bテストにしても、Marketing Cloudは、本文や画像、ヘッダー、フッターなどブロック単位で細かく設定できるため、こうした機能を大いに活用していきたいという。また、裏側で施策全体を支えるCRMも、Marketing Cloudに移行することで、よりデータの活用が進むと考えている。

 「構想段階ではありますが、今後はツール環境を一元化していきたいですね。現在、Marketing Cloudにアクセス解析ツールのデータや基幹系のデータを入れていますが、今後はWeb接客ツールや広告データなども含めて一本化していきたい。いろいろなデータが統合されることで分析の幅も広がり、今まで以上に多角的に施策を検討できるようになるはずです」(高松氏)

 将来的には、一元化されたデータからMarketing Cloudに搭載された人工知能が課題発見と仮説を導き出し、有益な施策立案を提案できれば良い、と高松氏。「そうすれば、マーケターはよりクリエイティブな施策に時間を使えるようになります」と期待を寄せる。マガシークはこれからも「優秀な店員」とともに、顧客に合わせた商品提案を続けていく。

カスタマージャーニー研究プロジェクトチームのコメント

加藤:「心地よい接客の徹底的な追及」で、お客さまに購入してもらえるサイトになる。このシンプルな顧客理念があるからこそ、進化するマーケティングテクノロジーをはじめてうまく活用できるのだと感じました。心地よい接客を考えるのは人です。その心地よさの感覚を、人としてデジタルマーケターは大切にしなければいけないと、再認識できたインタビューとなりました。

押久保:「店舗のような接客をデジタル上でも実現したい」という声は昔からよく耳にしていましたが、掛け声だけで終わっていた印象もありました。デジタル/リアルの境目がなくなり、ツールも発達している状況である今こそ、リアルに近しい接客をデジタル上でも体現できるタイミングと言えるでしょう。メールを“優秀な店員”として置き換える発想は大変興味深く感じました。

カスタマージャーニー研究プロジェクトとは?
「カスタマージャーニー」、顧客の一連のブランド体験を旅 に例えた言葉。デジタルやリアルの接点が交差し、顧客の行動が複雑化する中、「真の顧客視点」に立って、マーケティングを実践する重要性が増してきました。
カスタマージャーニーに基づいたマーケティングの必要性は、その認知が進む一方で、「きちんと“顧客視点に基づいたシナリオ”を作成し、運用できている企業はまだまだ少ない」多くのマーケターに意見を聞くと、そのように認識されています。
今回、押久保率いるMarkeZine編集部とセールスフォース・ドットコム マーケティングティングディレクターとして、各企業とジャーニーを研究してきた加藤希尊氏を中心に、共同でカスタマージャーニー研究プロジェクトを立ち上げました。本プロジェクトでは、「顧客視点のマーケティング」における成功例を取り上げ、様々なアプローチ方法をご紹介していきます。その他の成功例はこちら

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

加藤 希尊(カトウ ミコト)

チーターデジタル株式会社 副社長 兼 CMO 広告代理店と広告主、BtoCとBtoB両方の経験を持つプロフェッショナルマーケター。WPPグループに12年勤務し、化粧品やITなど、14業種において100以上のマーケティング施策を展開。2012年よりセールスフォース・ドットコムに参画し、日本におけるマ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/05/24 10:00 https://markezine.jp/article/detail/24271