仮想専用サーバーとは?
仮想専用サーバーは、VPS(Virtual Private Server)もしくはVDS(Virtual Dedicated Server)とも呼ばれている。共用サーバーなのにroot権限も持つことができ、専用サーバーのように使えるサービスのことである。ひとつのホストサーバーを数ユーザーと分け合って使うという点は共用サーバーと同じだが、仮想専用サーバーの場合は「フェアシェアスケジューリング」や「Xen」などの仮想化ソフトウェアをサーバーにインストールし、ホストサーバー内でいくつもの専用サーバーが稼動しているように見せかけている。

仮想専用サーバーのメリットは、一言で表すと「共用サーバーと専用サーバー両方のメリットが享受できる」点に尽きるだろう。共用サーバーは、借りているサーバー内で他のユーザーが動画配信や負荷のかかるCGIを作動させた場合に接続がうまくいかなくなったり、自分のサイトがダウンしてしまったりなど、他ユーザーからの影響を受けることが多い。一方、専用サーバーはそのような心配がないが、メンテナンスが面倒だったり、コストがかかったりといった問題がある。仮想専用サーバーは、コストは共用サーバーより少し高い程度、自由度は専用サーバー並みだ。ただし、root権限がユーザー側に譲渡されている以上、管理をしっかりしなければならないという点は専用サーバーと同じである。
最近は、この「共用サーバー、専用サーバーのいいとこ取り」というメリットが注目を集め、仮想専用サーバーサービスが著しく増加している。「共用だとスペックと容量が物足りないけど専用だと高い…」と悩んでいる人は、仮想専用サーバーの使用を検討してみるのも悪くないはずだ。なお、この「仮想専用サーバー」という言葉は2004年にGMOホスティング&セキュリティ株式会社によって商標として出願(商標出願2004-60680)されており、現在も出願中である。