インハウス:機能軸チームでナレッジ蓄積
続けて、インハウスの組織体制についても棚橋氏が語った。レバレジーズの場合、SEO・プロモーション・CRM・Webディレクション・デザイン・エンジニアリングなど、各事業で職能によってチームを分けている。この理由は、現時点での会社のフェーズが、マーケティングのノウハウを各領域でどんどん貯めていきたい時期だからだとした。そこに足立氏は、「インハウスの場合、ナレッジは蓄積できるが、体力的にしんどいのでは?」という問いを投げかけた。

対して棚橋氏は、「会社のトップにマーケティング力を高めたいという考えがあるため、インハウスに投資してくれる環境があることと、現場にも自分達がマーケターとして職能を極めたいという意思があることで、上手く進行できている」と回答した。
ブランド:ユーザーの信頼・期待に応える
最後に転職サービスのブランディングについて、棚橋氏が考えを述べた。転職サービスは、比較的ニーズが顕在化している期間が短い。それは3~5年に一度で、転職活動期間は長くても3ヵ月。そのなかでユーザーが何を求めるかというと、やはり“希望に合う求人情報”と、“後押し。背中を押してもらうこと”だという。
「求人情報に関しては、いかに情報を集めるか取り組んでいますが、後押しの部分は『このサービスの人たちって良さそう』と思ってもらうことが、ブランディングで大切だと考えています。そのために、潜在層に対しては、サービスの信頼性や転職という文脈以外のコンテンツ配信によって、愛着を積み上げていくこと。顕在層にはどれだけ頼もしさを感じてもらうか。さらに顕在層で既に登録してくださっている方には、その期待値にどれだけ応えられるかが重要と考えてます」(棚橋氏)

その中で、まだ登録していない人に対しては、ニーズの深さに応じたコンテンツを配信したり、コミュニティで同社ブランドとの接触機会を増やして、関係性をつくって継続していく。登録済みのユーザーに対しては、ブランディングというより、プロダクトをいかに強くしていくか、サービスの質をどれだけ上げて平準化できるかがカギになるとした。
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