リーチ難しい中高生の野球市場、Twitterが突破口に
今回の取り組みは、アシックスにとってもチャレンジではあったが、社内からも大きな期待が寄せられたという。
「野球人気が盛り上がるタイミングでアプローチができるだけではなく、ターゲットをセグメントできることもあり、社内では期待してもらえました」(戸田氏)
Twitterのライブ配信では、ライブ動画を見ながら関連するツイートもチェックすることができる。テレビを見ながらツイートをする、という人も多いが、それをワンスクリーンにした形だ。
「今回、ライブ中に流れた動画広告の完全視聴率は8~9割。パフォーマンスはとても良かったです。また、プレロール形式の動画広告の配信は、部活などで野球をやっている方や野球に興味のある方などのセグメントに分けてターゲティングしました。その全ての方々から、良い反応が得られました」(石川氏)
「本当に多くの方に動画を視聴していただけました。今回は見てもらうことをゴールにしていたので、アカウントへの誘導は積極的には行っていませんでした。これだけの効果があったので、フォロワー獲得の施策をかけ合わせても良さそうだと感じます」(戸田氏)
ターゲット層へ、競合と差別化できる自社の強みをアピール
動画広告において、アシックスが訴求しているのが同社の強みであるデータ活用のアピールだ。
グラブなどの野球用品を訴求する場合、熟練された職人がこだわりの素材で作り上げ、選手が使用するという見せ方が多い。もちろん、それらも重要な要素である一方、同社はそこに科学的な根拠があることもあわせて伝えようと試みている。
「神戸にアシックススポーツ工学研究所があります。そこで出した科学的なデータをもとに商品開発していること、その技術力を伝えることで、競合との差別化をはかっています」(戸田氏)