トレンド5:プレディレクティブモデリングの時代に
先ほどもご紹介した「leadspace」が、既存顧客のデータをもとに似ている潜在顧客を見つけるプレディレクティブモデリング(予測モデリング)を定着させました。この領域でも「Lattice」や「EVERSTRING」「LeadCrunch」などプレーヤーが増えてきています。
統計学に基づく予測モデリングはBtoBマーケティングにおける標準的な手法になりつつあります。ビッグデータだAnalyticsだとデータがもてはやされた時期は過ぎて、BtoB企業もちゃんとデータが使えるようになったという実感があります。過去の購入パターンをもとにリコメンデーションしてクロスセルを狙ったり、顧客離れ(チャーン)を事前に察知することも可能になってきています。
トレンド6:ソーシャルデータをBtoBの顧客データと統合する
ソーシャルのデータ、つまりFacebookやTwitter、LinkedInなどのアカウントデータと、企業が持っている顧客DBを連携させます。自社の顧客DBとSNSのフォロワーが重なっているのかずれているのか、わかっていない会社も少なくないと思います。SNSではハンドルネームしかわからないこともありますからね。
ところが、ソーシャルデータと顧客DBを名寄せしてくれる会社もあるのです。顧客DBにはないけれどソーシャルでフォローしてくれている潜在顧客をリスト化して、コンタクトをとることで顧客DBを充実させることもできるでしょう。
トレンド7:Webサイトをリードジェネレータにする2つのやり方
ウェブサイトをリードジェネレータにするためのやり方をご紹介します。BtoBのマーケティング担当者によくお話することですが、誰かがあなたの会社のWebサイトを見ているのなら、関心があるということ。あなたの会社のプロダクトやサービスが属する分野のリサーチをしている人で、見込み客になりえます。でも、Webサイトの訪問者は、それが誰だかわからないですよね。
この問題をクリアするのが以下の二つのやり方です。1つめは、直接コミュニケーションのやりとりをするやり方です。RSAというセキュリティの会社の例を紹介します。セキュリティ企業のサイトは、面白半分で訪問する人はまずいないサイトです。

フォーチュントップ1,000社に属するセキュリティ担当のエグゼクティブによるアドバイスを満載したホワイトペーパーをトップページで訴求しています。このバナーをクリックして、ホワイトペーパーをダウンロードしたいと思うと、コンタクト情報を入力するフォームが現れます。
もう一つのやり方が、「IPアドレス特定」という秘密兵器です。先ほどのやり方では、連絡先を入力してくれるのは1%くらいかもしれません。残りの99%が誰なのかを知るには、IPアドレスの特定が有効です。

GoogleAnalyticsなどを使ってIPアドレスを取得することができますし、IPアドレスと企業を結びつけるデータを買うこともできます。たとえばA社の人はこういうキーワードで流入してこういうページを何分見てましたということもわかる。これは有益な情報ですよね。