参加するセッションを選択するコツ/トレンドの移り変わりからSEOの方向性を決める
PubconはSEO中心のカンファレンスとしても群を抜くセッション数がありますが、毎年トレンドがあります。
私がはじめて行った2011年にはリンクビルディング(インターネット上にある他サイトから自サイトに対してリンクを受けること)の話が中心であり、まだブラックハットSEO(Googleが定めるガイドラインに反し、 アルゴリズムの穴を突いて不正に検索順位を上昇させるための手法)のセッションも残っていたほどでした。それがGoogleの変化(進化)とともにペナルティからの回復、コンテンツの作り方、構造化データの話、そしてモバイル対応やUXとSEOの話と毎年変化し続けています。
この変化を見るだけでも何を考えてSEOをすべきなのか? 次にやるべきSEOは何なのか? を決めることができます。私自身、Pubconの前後でSEOの施策の方向性を変更することが数回ありました。

Pubconはセッションが多く、通常セッションだけで3日間と長時間にわたり、かつ日本からの移動が長時間におよぶラスベガスで行われるということもあって、疲労と時差ボケとの戦いにもなります。そのため私はまずアジェンダが出た際には「絶対に出るもの」「出たいもの」「余裕があれば出たいもの」の3つに参加するセッションを分けます。
絶対出たいものは、Googleが登壇するものを中心にし、出たいものは自分が今迷っていることや実際に行ってる領域に近いものにします。最後に余裕があれば出たいものは今後必要そうとか、単に興味があるものを中心にしています。こうしておけば、いざ時差ボケで辛かったり体調がすぐれないときでも重要なものを外さすに済みます。
また、Google以外では毎年いくつかは同じ人のセッションを聞き続けることもお勧めです。その人のSEOの考え方の変化を見ているとGoogleの変化、SEOトレンドの変化がわかりやすくなるでしょう。私自身は毎年ビル・ハントさんのセッションを楽しみにしています。
Googleが新たな構想を発表する場

私はPubconでは、先述した通り、Googleが新機能や新しい構想を発表してくれることがあり、これを一番の楽しみに言っていると言っても過言ではありません。
2016年には、Gary Illyes氏がMobile First Indexの構想を発表したわけですが、実は前日会場で会ったGaryから1日早くこの話を聞いてしまいました。元々日本のイベントやMeetupでお会いしていたり打ち合わせしたり、MTVでランチをご一緒させてもらったりしていたからというのはあるかもしれませんが、こういうSEOや検索業界の有名人と会場内であって気軽に話せるというのもPubconの良いところかもしれません。
Pubconという名前自体、「PUBで飲んでいるような感じで情報交換しようと」とか、「カンファレンスの後でPUBで飲みながら検索について語ろうよ」という意味合いが込められているそうです。