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マーケティングを経営ごとに 識者のInsight

データドリブン経営で躍進するオープンハウスの次の一手

 織田裕二さんが犬に扮するユニークなテレビCMで注目を集めたオープンハウス。創業20周年となる今年はプロ野球の大谷翔平選手を迎え、「常識って、何だ?」と強いメッセージを打ち出している。伝統的な業界という印象が強い不動産業界にあって、実は同社はSFAやCRMなどシステムのほぼすべてを内製しているテックカンパニーでもある。2014年に同社に参画し、現在はCIO、最高情報責任者のポストに就く田口慶二氏に話を聞くと、極めてクリアでスマートな構想とともに、その実現のためにはどんなに汗をかくことも厭わない骨太の姿勢が見えてきた。

※本記事は、2017年12月25日刊行の定期誌『MarkeZine』24号に掲載したものです。

ビジネスとテクノロジーの橋渡しをしていく

株式会社オープンハウス 最高情報責任者 田口 慶二(たぐち・けいじ)氏
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、大手通信会社や外資系情報セキュリティ会社にて、インターネット黎明期における国際標準化活動、EC基盤開発、ITコンサルティングに従事。その後は流通業界や住宅広告業界に身を置き、ビジネスとテクノロジーの橋渡しをすることでインターネットを活用した自社の戦略マーケティング、新規事業開発を加速させてきた。2014年にオープンハウスに入社。2017年には同社CIO(最高情報責任者)に就任し、IT戦略の策定・実行を担う。

――田口さんにはこの秋の「MarkeZine Day」で、マーケティングとIT部門の連携についてのセッションにご登壇いただきました。ご自身も、プロフィールなどで「ビジネスとテクノロジーの橋渡しをする」といった記載をされていたのを拝見しましたが、まずはそうした考えに至った背景をご経歴とあわせてお教えいただけますか?

 私が最初にインターネットと出会ったのは学生だった1992年ごろ、まさにインターネットの黎明期で、世界中の情報がリアルタイムで得られる世界に感銘を受けました。次第に、当時軸足を置いていた技術領域に閉じると、インターネットのおもしろさを十分に感じられないと思い、ビジネス領域にも興味が湧いてきました。そこで、技術を突き詰めるのみではなく、インターネットを活用して新しいビジネスを創出し、世の中にテクノロジーを様々な形で導入するメッセンジャーになりたいと考えるようになったのです。それが今も私の原点にあります。

 インターネットによって新たな事業が創出される場所に当事者として常に身を置きたかったので、新卒で大手通信会社に入ったのを皮切りに、外資系情報セキュリティ、流通、不動産広告と業界を移ってきました。一見、関連がないように見えますが、私の中には前述の一貫した考えがあってのことです。

 今までの様々な業界での経験、特に米国事業会社との関わりがデジタルマーケティング、事業会社におけるIT組織のチームビルディングの礎となり、2014年4月に当社に情報システム部長として入社しました。当社グループは不動産業界として極めて珍しいSPAのビジネスモデルなので、最終的な契約こそがコンバージョンですし、それを担うフロントの営業担当者を支援するためにすべての仕組みと部門があるという事業環境があります。

――入社時から、経営に近いところでネットを活用した新しいビジネスを推進することを役割とされていたのですか?

 私としてはそういう思いで参画しましたが、スタートラインにつくためには、まずは社内のデジタルトランスフォーメーションが先決でした。一部デジタルマーケティングが進んでいる部署もあって、たとえば戸建ての販売営業だと、物件検索サイトを来訪した潜在顧客の情報を営業担当者へ効率よくつなげる仕組みなどを作りつつあったので、それらを並行して進めながら、2014年9月に中長期的なIT基盤構想を打ち出しました。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/26 17:59 https://markezine.jp/article/detail/27634

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