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2017年のトレンドから考える、新・SNS運用の心得

現在SNS運用者が抱える課題とは?

MZ:企業目線で見たとき、以前はコミュニケーションの活性化やブランディングの目的でSNS運用を行っている企業が多かったように思いますが、最近はいかがでしょうか。たとえば商品を実際に販売するといった目的で活用している企業は増えていますか。

長谷川:どの企業も最終的には購買につなげたいという思いは変わりません。その前提でSNSの役割をブランドリフトに置く場合もあれば、EC事業者などは直接的なコンバージョンを指標にする場合もあります。

MZ:「すでにアカウントを運用しているが、現状に満足していない」という相談が多いとのことですが、具体的にどんな課題が多いですか?

広瀬:よく寄せられる声としては自社で、もしくはパートナーと組んでSNSを運用しているものの、「成果が感じられない」「正しく運用できているのかわからない」といった課題です。社内にナレッジが蓄積されておらず、取り組みの評価や改善がしづらい、担当者が変わったタイミングで運用が止まってしまった、という話も聞きます。

 また、SNSは仕様変更も多いので、それについていけないという声も多いです。企業にSNS専任の方がいれば最新情報のキャッチアップもできるでしょうが、兼任の方が多いのが実態で、かつ主要な3つのSNSを一人で見ているケースもあるので、それぞれを完璧に把握するのはかなり難しいと思います。

ポイントは組織体制とノウハウの可視化

MZ:SNSは粘り強く取り組んでいくことが重要だと思うので、運用が止まってしまうのは避けたいですね。

広瀬:その通りです。兼任のためそこまで時間を取れないという場合、投稿ネタ探しに苦労することも多く、なんとかネタを集めてもフォロワーからの反応がないと担当者のモチベーション維持も大変ですし、結果的にアカウントの投稿頻度も減ってしまいがちです。

 あとは、組織体制の問題も大きいですね。専任者を置いたり担当者を一気に増やしたりするのは難しいかもしれませんが、たとえばメイン担当者にはSNSを日頃からよく使っている若手を任命して、サブ担当者に社内の各部署に顔が利くような人をアサインすると、社内情報をフル活用できますし運用のスピード感も一気に増します。

MZ:組織体制は大きなポイントですね。長谷川さんはいかがですか?

長谷川:やはりノウハウの可視化が重要だと思います。SNSアカウントを持つ企業のほとんどは、担当による属人的な運用が行われてしまっています。あくまでマーケティング活動の一環で運用するのであれば、仮に担当者が変わってもクオリティが変わらぬよう、運用を通じて得たノウハウをドキュメントにまとめておくのは必須です。

 また、自社だけで進めていると、そこに最新の仕様変更や検証を重ねてわかった効果的な方法などを盛り込むのは難しいかもしれません。その際は、たとえば我々のようなパートナー企業のフォローのもと、未来永劫的に引き継げる社内用マニュアルを整備していくのが良いと思います。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2018/01/10 09:00 https://markezine.jp/article/detail/27657

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