インスタのストーリーを舞台に自身の会社も立ち上げ
――どういった目的での起業なのでしょうか。
会社の名前はBLAST(ブラスト)。そこで、toCの女性向けの動画メディアをはじめます。私自身が今、本当に見たいと思えるメディアが国内にはなく、「だったら私が」という思いで立ち上げることにしました。
当面は、サイトやアプリを持たずInstagramのストーリーをメインのプラットフォームとして活用するところが最大の特長です。日本ではまだまだこれからですが、グローバルではストーリーを活用してテレビ並みのリッチコンテンツが見られるようになってきています。まずはそこに追いつきたいなと。その後はYouTubeなどの長尺コンテンツも制作していきたいですね。

――元々起業したいという考えがあったのでしょうか?
起業したかった、経営者になりたかったというわけではなく、やりたいことありきで、手段として会社設立というものがありました。私の考えに賛同し、出資していただける会社との巡り合わせもあり、会社設立という選択肢を選んだ次第です。
――どのような情報を発信されていくのでしょうか?
ファッションやカルチャーに関する情報を発信していきます。他にも、女性のキャリアや社会問題、そしてボディポジティブをはじめとしたエンパワーメントに関する事柄などを扱っていく予定です。ボディポジティブというのは、従来の美の概念を一新し、ありのままの自分を愛するというムーブメントです。女性を取り巻く様々な束縛を吹き飛ばしていけるようなメディアに成長させていければと思っています。
――マネタイズ面はどうお考えですか?
まずはコンテンツの制作受託と広告をメインに考えています。その先には、尖ったアーリーアダプターをコミュニティ化し、彼女たちを巻き込んだイベント運営や企業のブランディング支援なども視野に入れています。
柔軟に強く生きていく
――起業のその先も見据えて、描いているキャリアビジョンがあればお教えください。
私は中長期的なキャリアビジョンというものを持っていません。これまでを振り返ってみても、その時出会ったヒトやコト、環境で自分のキャリアが変わっていくことがおもしろいなと思っています。柔軟なスタンスで働いていければなと考えています。
立ち上げるメディアでも、日本の女性に向けてもっと柔軟に生きることもできるというメッセージを伝えていきたいと思っています。海外の最新動向を追っていると、どうしても日本の女性を取り巻く問題に閉塞感を抱いてしまうことがあります。たとえば、日本で「女子力」という言葉からイメージされるのは「奥ゆかしさ」や「かわいらしさ」ではないでしょうか?
グローバルでは、「ガールパワー」は「自立していて聡明」という意味合いで使われていますよね。固定観念にとらわれず、自分らしく、自由に生きようという提案をしていきたいと思っています。
