ファン獲得・マネタイズ・来店促進とあらゆる用途をカバーするLINE
――はじめに、パネラーの皆さまの自己紹介をお願いします。
柳沢:カメラのキタムラを展開しております、キタムラの柳沢啓です。キタムラでは、昨年の9月にLINE公式アカウントを開設しました。
岩本:ソフトバンクで、デジタルのコミュニケーション全般を担当しております岩本嘉子です。サービスが開始されてすぐにLINE公式アカウントをスタートしまして、ファン獲得と情報取得・情報配信・ソフトバンクユーザー向けのマイページ機能という3つの軸で運用しております。
樋口:アトレの樋口貴成です。アトレでは昨年5月からLINE@を店舗への集客に使っています。導入した10館で店舗ごとのアカウントを作り、合計して12万人の友だちがいます。
――では、LINE導入のきっかけや活用につきまして、お教えください。
柳沢:キタムラのLINE戦略は、3つの機能を軸としたマネタイズです。主幹となる写真プリントを注文する機能と、カメラの買い取り査定ができるBOT機能と有人チャット。そしてファミリー向け撮影スタジオ「スタジオマリオ」の撮影予約などが、すべてLINE上で完結します。写真プリントは、友だちとトークをしているような感覚で注文できることが特徴です。
友だち追加を目的としたスタンプ配信などは行わず、各店舗にてご案内をしております。おかげさまで現在友だちは45,000人と、予想を上回っています。機能を使うことを前提としてつながっていますので、ブロック率も9%と低いですね。
岩本:ソフトバンクのLINEは、契約からリテンションまで一貫したサービスをご提供することを目的としています。ご契約者だけでなく、他キャリアをお使いの方との接点にも位置づけていることが特徴です。3,000万人に達する友だちを持つLINEアカウントとLINE ビジネスコネクトを活用し、アンケートやキャンペーンへの誘導、ターゲティング配信などの施策を行っています。また、My SoftBankという会員IDでログインいただくと、請求内容の確認や各種手続きを行えるご契約者さま向けの機能もあります。
樋口:アトレでは、チラシやDMなどの紙媒体による集客に限界を感じ、来店促進と販促の費用対効果向上を目的にLINE@を導入しました。友だちは駅ビルという立地を生かし、対人カウンターをおいて地道に増やしています。Web広告で来店促進のバナーを出稿するよりも、お客さまと実際につながって情報発信をするほうが、来店効果は出ていますね。
LINE運用開始後に見えてくる、新たな効果とは?
――実際にLINEを運用し始めて、当初の狙いから変化はありましたか?
岩本:狙いとしては新規契約ですが、友だちの数が増えたこともありリテンション効果を感じられますね。また、ソフトバンクショップへ来店いただきアンケートに答えると、ハンバーガーなどがもらえるクーポンをプレゼントするキャンペーンを公式アカウントから発信しています。来店促進のマーケティング手法はまだまだ少ないため、LINEがプラスして効果を生んでいると思います。
柳沢:まだ運用をスタートして半年ですが、狙った通りの実績が出ています。一方で継続してのご利用が少ないため、店舗と協力しリピート利用を促す施策を強化していきたいと考えています。
樋口:サイトPV数が8倍、年間の発信コストが3分の1に減少と当初の狙いに沿った効果がでています。さらに、アトレが各テナントのLINE@支援を行うようになりました。テナント独自に行うよりも、10倍以上の友だち追加があるため喜ばれています。導入当初には予想していなかったテナントサポート効果も実感しています。