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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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統括編集長インタビュー

「それ“ムーンショット”だね」菅原健一氏独立、新たな野望は企業の10倍成長の支援

デジタル浸透で情報の非対称性が崩れた

 ―― 少し視点を変えます。今のデジタルマーケティング業界において、特に注目している課題や、今後取り組んでいきたい課題などは何かありますか。

 昨今言われる課題ですとアドフラウド、ブランドセーフティなどのアドベリフィケーション関連、そして働き方など様々な問題が表面化しています。これらはいずれも大きすぎて1社だけで解決できない問題です。そして、問題が大きくなった原因は何かといえば、これまで社会や業界が見過ごしてきたことが大きく、個人の告発などを発端に表面化したものが多いと思うんですよ。それもデジタルがもたらした変化だと感じます。

 これまで社会や業界、または企業は、個人に比べると「大きくて強いもの」と思われていましたが、考えてみれば個人は社会の構成員なので、弱いと思われていた個人が一番上層の社会として機能するんですね。

―― デジタルが浸透したことで起こったパラダイムシフトの1つが情報の非対称性の崩壊だと思います。ユーザーがパワーを持つ時代になりました。その傾向はますます進んでいきます。

 まさにそのとおりです。テクノロジーが変化することで、個人が変化する。そしてユーザーがパワーを持った。だからこそ、ユーザーをしっかり見ることが、大きな課題解決につながっていくのではないでしょうか。

社名「ムーンショット」に込めた思い

―― ところで、新しい社名は何でしょう?

 「ムーンショット」といいます。僕は知らなかった言葉ですが、FICCの荻野英希さんに自分がやりたいことを話していたところ「それ、ムーンショットだね」という言葉をいただきまして。

 元々は、アメリカ大統領のジョン・F・ケネディがアポロ計画の月面着陸の際に発した言葉が源流のようなのですが、端的にいうと「イノベーションを起こす、壮大な新しい挑戦」というようなニュアンスの言葉です。Google社も使っている用語みたいですね。それがきっかけで荻野さんに新会社のロゴをお願いして、作成してもらったものがこちらです。

株式会社Moonshotロゴ

―― 力強いロゴですね!

 僕のイメージが「ストリートっぽい」ということで、こうなりました。いろいろ思うところはありますが(笑)、客観的に他の人から見た自分のイメージで作成していただいた方がいいと思いまして。

―― スニーカーお好きなのも影響しているかもですね(笑)。最後に今後、取り組んでみたい仕事などがあれば教えていただけますか。

 先ほどお話させていただいたメーカーなどは興味ありますね。今、ユーザーの意識は大きく変化し、大量生産・大量消費の時代から、環境サステイナブルやシェアリングエコノミーに関心がある方増えていて、ものづくりの価値も大きく変化しています。

 そういう時代の中、ユーザー視点で何が最も重要な指標なのかを考えていくことで、日本のものづくりの価値向上に貢献していきたいです。BtoB分野でも指標作りに取り組んでいきたいですね。

 消費の仕方が変化し、何かが必要だから購入するのではなく、企業が提唱する理念や、「こうなりたい」という未来に対して価値を感じるようになっています。たとえばテスラの自動車も、かっこいいから購入するというより、「CO2のない社会を目指したい」という理念に共感する人も多いのではないでしょうか。

 そういう変化の時代だからこそ、ユーザーの視点を大事にしたい。その視点を皆さんと一緒に創りあげることで、日本の企業全体を底上げしていきたいですね。

―― 今後の展開を楽しみにしています。ありがとうございました。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/07/02 08:00 https://markezine.jp/article/detail/28718

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