クロスメディアでのプランニングと効果検証
今まで個別のメディアを見てまいりましたが、生活者がテレビ・新聞雑誌などのマス媒体と、スマートフォン・パソコンなどのデバイスを通じたデジタルメディアと多様なメディアに囲まれている現代においては、メディアプランニングもクロスメディアで組み立てられることが多くなっています。単一メディアでは広告が届きにくくなっている時代とも言えるでしょう。
単独のメディアでなくクロスメディアでの広告キャンペーンの場合、どの媒体がどの程度リーチ&フリークエンシーを獲得できているかを総合的に監査する必要があります。
まずは、テレビCM接触者に対してどの程度Web広告でもアプローチできたかをクロスリーチと定義して計測し、テレビCMとWeb広告の両方で訴求できた数を可視化することで、到達度の高い層がどの程度存在するかを可視化することができます(図表4)。
クロスリーチ者(テレビCM&Web広告接触)にアンケートをとったところ、単体メディア接触者より購入意向が上がった例も弊社の調査では過去にはあり、クロスでリーチさせることの価値が認められます(図表5)。
また、デジタル単体でどの程度リーチを伸ばせたかを指標とすることは、Web広告の価値を可視化することにつながります。
生活者のメディア行動が複雑化する中では、ターゲットにとってのメディアの特性を理解し、どう組み合わせれば広告を届けられるか研究を重ねる必要があります。デジタルシフトの波など変化が大きい現在、その変化と生活者に向き合い、どうすれば広告を届けられるかを考える必要があるのではないでしょうか。
